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ディズニーのお姫さまになりたいッ!!という女性の夢を、33歳という女の厄年で叶えた「魔法にかけられて」(2007年)で大ブレイクのエイミー・アダムス(↓写真左)と、「プラダを着た悪魔」(2006年)で、主人公アン・ハサウェイにイジワルもするけれど、本当はガンバリ屋さんで、そんな悪い人じゃない先輩秘書を演じ、共感を集めて、映画に幅を持たせてくれたエミリー・ブラント(↓写真右)という、映画好きの間では、魅力的な女優として人気のふたりが姉妹を演じてる、完璧なキャスティングの最新作「サンシャイン・クリーニング」が、映画の完成から、約1年後となる来年2009年初頭に、やっとアメリカで限定ながら一般公開される見通しが立ち、予告編がリリースされました。本作は、問題を抱えた8歳の息子を私立校に行かせる学費を稼ぐために、シングルマザーのエイミー・アダムスが、ずっと失業中で厄介者の妹、エミリー・ブラントと一緒に、殺人などの犯罪現場の後処理や、人体に害を及ぼす恐れのある場所を掃除するという、リスクを負った清掃業社を立ち上げ、自立に向けて奮闘するというお話です。わかりやすく言えば、“死体洗い”とまでは言わずとも、それに近い仕事を、普通の女性たちがするという点が、ユーモラスに笑いを誘う本作の売りな訳ですね。そんな女だてらに奇妙な仕事にガンバル姉妹の年老いた父親を演じてるのは、名優アラン・アーキンですが、題名の「サンシャイン」という言葉とアラン・アーキンの組み合わせから、どうしても、そのアラン・アーキンがアカデミー賞助演男優賞を受賞した「リトル・ミス・サンシャイン」(2006年)が連想されてしまいます。日本で本作が公開される時は、まさに“サンシャイン・シリーズ第2弾!!”とか、勝手にシリーズ化されて宣伝されそうですが、この「サンシャイン・クリーニング」は、その題名の似た先行の映画ほどには、残念ながら評価はされていません。監督のクリスティン・ジェフスは、グウィネス・パルトローとダニエル・クレイグが共演した、ピューリッツァー賞作家シルヴィア・プラスの伝記映画「シルヴィア」(2003年)で知られるニュージーランド出身の人ですが、出世作となった2001年の少女が両親を嫌いになる映画「レイン」もそうだったように、きちんとドラマを描こうとする生真面目さから、この「サンシャイン・クリーニング」では、せっかくのユーモラスな設定を活かしたコメディの要素が薄くなり、ドラマ演出の側に傾いた映画は、少し重くなってしまった…と、レビューでは概ね、そういった評価をされています。しかしながら、いつも高望みするジャーナリストからは、少し辛い点をつけられたものの、今年1月のサンダンス映画祭での上映では、多くの観客から、ハートウォーミングな女性映画として好評を博しています。まぁ、そのように評価が二分化してしまい、ならば、女性の観客層を狙った等身大の感動映画として売り込みたい本作ですが、主人公姉妹の仕事が仕事だけに、果して映画に感動を求める一般的な女性の観客が、残酷な殺人事件の現場を映画で観たがるか?!と、物語の設定とテーマのチグハグのおもしろさがかえってハードルとなり、公開までもたついてしまったようです。が、前述のように、やっと陽の目のサンシャインが見られることが決定したので、日本でも2009年中には、このハートウォーミング・スプラッター・ドラマが観られるかもしれません?、ジゼル姫が魔法を使わずに、流血の惨事を掃除してる姿が早く観たいですね!!
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二人は『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』でも共演してますね
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