第66回ヴェネチア映画祭のグランプリに輝いたイスラエルの戦車映画「レバノン」の予告編で、戦車の乗組員として戦場を実感して下さい!!

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毎年5月に開催されることから、その夏のハリウッド映画のサマームービーの話題作がプレミア上映されるため、世界中の注目を集める華やかなカンヌ国際映画祭とは違い、サマーシーズンが終る9月に行なわれることで、派手な映画が少なく地味な印象のヴェネチア国際映画祭が、現地12日(土)に幕を閉じ、グランプリにあたる金獅子賞を、イスラエルの“戦車映画”が獲得しました…ッ!!
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昨2008年の第65回は、天才ダーレン・アロノフスキー監督のプロレス馬鹿映画「ザ・レスラー」がグランプリを受賞し、80年代の映画スター、ミッキー・ロークが不死鳥のような復活を遂げた…ッ!!という、わかりやすさで話題を集めたヴェネチア国際映画祭ですが、今年の第66回は一転して、本作が映画監督デビュー作となる新人のサミュエル・マオス監督が緊張感あふれる戦場を描き出したイスラエル映画「レバノン」に金獅子賞が与えられました…ッ!!
この「レバノン」は、日本でも来月10月から公開される戦争ドキュメンタリーのアニメ「ワルツ・ウィズ・バシール」(邦題「戦場でワルツを」)と同じく、イスラエルが1982年にレバノンに侵攻した、いわゆるレバノン戦争をテーマにした作品です。
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上 ↑ の予告編をご覧になれば、おわかりのように、この金獅子賞に輝いた「レバノン」の特徴は、映画の物語の大部分が戦車の中という狭い閉ざされた空間で展開していくことで、そうした実験的な映画作りに挑戦したこともグランプリにつながる要素だったと思われます。と、つまり観客は、戦車に乗り込んだ4人のイスラエル軍の兵士たちと共に、言わば、5人めの乗員としてレバノンに攻め入り、戦争の恐ろしさと狂気を疑似体験することになる…という訳ですね。
キャスリン・ビグロー監督が、イラクのバグダッドで爆発物の処理にあたるアメリカ軍の兵士たちを描いた「ザ・ハート・ロッカー」も、その緊張に満ちた演出により、まさに戦場を疑似体験させる映画…として高く評価されていましたが、本作は戦車の中という、外敵から守られているようで、裏返せば逃げ場のない、蒸し暑くて息苦しい空間に限ったことが二重三重に効果をあげ、文字どおりに窒素しそうな実感の緊張の糸を張り詰めることに成功したようです。
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果たして、イスラエル軍の兵士たちが戦車のスコープから覗き見た“レバノン”とは、どのような地獄絵図だったのか…?!、とても興味を惹かれる戦車映画ですが、当面はカナダのトロント国際映画祭や、ニューヨーク・フィルム・フェスティバルなど、映画祭をサーキットする予定で、日米を含む諸外国での公開はこれから決まっていくようです。前述の「ワルツ・ウィズ・バシール」とあわせて観たい異色の戦争映画のようです。
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