レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督のサイコ・スリラー「シャッターアイランド」が公開延期で、映画墓場送り決定…ッ?!

シャッターアイランド-レオナルド・ディカプリオ-1
ディパーテッド」(2006年)で最優秀作品賞をはじめとするオスカー4部門を制覇したマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオの最新コンビ作「シャッターアイランド」が、映画の墓場送り…という不可解な処遇にさらされ、ハリウッドに衝撃が走っています…ッ!! → 


前述の「ディパーテッド」より前のコンビ作「アビエイター」(2004年)では計11部門にノミネートされ、5部門で受賞し、最初のコンビ作「ギャング・オブ・ニューヨーク」(2001年)は無冠に終わったものの、計10部門で候補にあげられるなど、傑作を連発しているマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオの最新コンビ作「シャッターアイランド」は製作段階からアカデミー賞各賞の最有力候補として本命視され、映画賞レースへの出馬に焦点をあわせた10月2日に全米公開されるはずでしたが、映画ジャーナリストのニッキ・フィンケ女史が独占スクープとして伝えたところによれば、同映画を製作・配給するパラマウント映画は予定されていた封切り日を取り止め、来年2010年2月19日に公開を延期したそうです…。
アカデミー賞の候補作は通常、年明けの1月中に選ばれ、それらノミネート作品が雌雄を決する授賞式が2月末に行なわれることから、ハリウッドの映画スタジオは賞レースに無縁なダメ映画を2月中に大蔵ざらえするのを慣例としており、そのため俗に2月は“映画の墓場”と言われていることなどは、元映画スターのトム・クルーズが主演した「ワルキューレ」(2008年)のトラブルの記事などでふれてきましたが、まさか、マーティン・スコセッシ監督とレオのコンビ作がそのようなゴミ映画扱いを受けると誰も想像していなかっただけに、パラマウント映画の突然の決定は、動揺を持って受け止められています…。
このパラマウント映画の「シャッターアイランド」公開延期の理由について、ニッキ・フィンケ女史が関係者から得た情報によれば、まずパラマウント映画は、同映画を賞レースにプッシュするのに必要な、およそ5,000~6,000万ドルのマーケティング費用を工面する財源が2009年中は不足しているのに加え、クリストファー・ノーラン監督の最新作のSFアクション大作「インセプション」(2010年7月公開)に出演中のレオナルド・ディカプリオが多忙で、今秋は「シャッターアイランド」のプロモーションに充分な時間がとれないことなどがあげられています。
オスカー獲りのマーケティング費用の捻出については何とも言えませんが、レオの人気・知名度で集客を目指したい「シャッターアイランド」としては、肝心のレオが宣伝に協力できない…といいうのは、確かに致命的な感じです。
しかし、だからと言って、いくら何でも賞レースに最も不利な“映画の墓場”=2月に「シャッターアイランド」を公開しなくても…と思ってしまうのですが、さらにニッキ・フィンケ女史の取材によれば、パラマウント映画は2月をけして“映画の墓場”とは考えていないようです…。
シャッター・アイランド-レオナルド・ディカプリオ-2
それと言うのも、アンソニー・ホプキンスが当り役の人食いレクター博士に扮し、ジョディ・フォスターと共演したジョナサン・デミ監督の「羊たちの沈黙」が1991年2月14日全米封切りだったのにもかかわらず、翌1992年3月末に行なわれた第64回アカデミー賞で、見事に作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・脚色賞の主要5部門を制覇した実績があることから、パラマウント映画は、その実例にならって、2月は“映画の墓場”ではない…と主張すると共に、先々月6月にお伝えしたように、オスカーの作品賞候補が従来の5本から10本にノミネート枠が拡大されたことで、「シャッターアイランド」は公開からほぼ1年が過ぎた後の2011年春の第83回アカデミー賞の候補作に容易に食い込める…と考えているようです…。
「羊たちの沈黙」と「シャッターアイランド」は、サイコ・スリラー…という点で、作品のタイプが似ていなくもなく、パラマウント映画の言っていることは一理ありそうな感じもしますが、しかし、作品のクオリティにそれだけ自信があるのなら、フツーに考えて、予定通り10月に公開し、サッサとオスカー獲りにかかってもよいのでは…?!、そうした尤もな疑問から、時の運も味方し、ひょうたんからコマでオスカーを受賞したような「羊たちの沈黙」うんぬん…は、実はあまりデキがよくない「シャッターアイランド」の体裁を取り繕い、期待をつなぎ止めるための言い訳…と、このニュースを解釈した映画ジャーナリストや、映画ファンの数は少なくないようです…。ま、概ね、傑作を作り出す名匠マーティン・スコセッシ監督ですが、ニコラス・ケイジが主演した「救命士」(1999年)のような作品もあったりするので、もしかすると「シャッターアイランド」も微妙な出来栄えなのかもしれませんが、まずレオナルド・ディカプリオがクオリティの低い映画を作るとは思えないので、「シャッターアイランド」には引き続き、期待をしていてもよさそうな気がします…。
ただし、映画の質はよいとしても、レオナルド・ディカプリオは、昨2008年に公開した2作品=「ボディ・オブ・ライズ」と「レボリューショナリー・ロード」が、いずれも高評価ながら、興行的には失敗に終わっているので(※)、この「シャッターアイランド」の左遷?も踏まえると、映画スターとしてのバリューに、あらためて疑問の目が向けられてしまいました…。やはり、クリストファー・ノーラン監督の新作「インセプション」で、マネーメイキング・スターとしての復権に望みを賭けるしかないかもしれません…。
シャッター・アイランド-レオナルド・ディカプリオ-3
なお、日本での公開日は今のところ、今秋10月30日(金)から変更されてないようですが、ご覧になる予定の方はあらためて確認された方がよいかもしれません。
※「レボリューショナリー・ロード」=製作費3,500万ドル
  国内/2,291万ドル+海外5,231万ドル=7,522万ドル(収支はトントン?!)
 「ボディ・オブ・ライズ」=製作費7,000万ドル
  国内/3,939万ドル+海外7,570万ドル=1億1,509万ドル(赤字!!)
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