人生のカオスに翻弄され、狂っていく真面目すぎる男の悲喜劇を描いたコーエン兄弟のブラック・コメディ「ア・シリアス・マン」の予告編!!

ア・シリアス・マン-コーエン兄弟-1
デビュー作の「ブラッド・シンプル」(1984年)が、「HERO」(2002年)のチャン・イーモウ監督によって、物語の舞台をバーからラーメン屋に変えてリメイクされることになったコーエン兄弟監督が最新作「ア・シリアス・マン」の予告編を初公開しました…ッ!!、タイトルの「ア・シリアス・マン」=“生真面目な人”から想像するのとは正反対の秩序に欠ける、一度、観ただけでは混乱させられるだけで、訳のわからない予告編ですが、どうやら、それが狙いのようです…ッ!!→ 


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昨2008年の第80回アカデミー賞を「ノー・カントリー」(2007年)で制覇し、オスカー受賞後第1作の「バーン・アフター・リーディング」(2008年)も大好評だった、ジョエルイーサンのコーエン兄弟監督が、そのオールスター・キャストの前作から一転、あまり世間に顔の知られていない俳優たちを集めて作った野心的な最新作「ア・シリアス・マン」の予告編ですが…、様々な場面のイメージがくり返され、少し難解に編集された予告編からは、妻に突然、離婚を申し出られた男が混乱して取り乱す物語…?!といった程度の辻褄しか見い出せません…。
しかしながら、紹介されている本作のプロットによれば、この「ア・シリアス・マン」の舞台は1967年のミネソタ。大学で物理の教授をしている生真面目な主人公のラリー・ゴプニクが、気に食わない同僚に妻を寝取られ、離婚話を切り出される哀れな現実に直面するほか、定職に就かず居候を続けて、タダ飯を食らう無能な兄弟や、親の財布からお金を盗む子どもたちといった、どうしようもない身内、また、大学の終身在職権を目の前にしたラリーに、悪評を広められて、その権利をフイにしたくなかったら、単位をよこせと脅迫する学生、そして、エロい姿を見せつけて、気もそぞろにさせる隣人の女性など…といった、自分の身の上に次々と勃発する、どうしようもない問題によって正気を失っていく様を、敬虔なユダヤ経の家庭で育ったラリーの生い立ちのトラウマと重ね合わせて描いた作品のようです。
そうした少しずつ現実が狂っていく…というのは、コーエン兄弟のお得意のテーマで、本作は兄弟の過去の作品の中では、カンヌの大賞にも輝いた、人気の高い「バートン・フィンク」(1991年)に似た雰囲気が察せられ、コーエン兄弟のファンならずとも、映画好きには大いに期待の寄せられる作品のように見受けられます。
そんなコーエン兄弟が本領発揮の新たな代表作となりそうな本作に主演している生真面目男のマイケル・スタルバーグは、舞台ではトニー賞の主演男優賞にもノミネートされた実力の持ち主ながら、テレビドラマのゲスト出演や、レオナルド・ディカプリオの「ワールド・オブ・ライズ」(2008年)などのチョイ役に甘んじていた生真面目な人です。メチャクチャ記憶力のいい常連読者の方は、おととし2007年末に紹介した、マーティン・スコセッシ監督がサスペンスの神さまアルフレッド・ヒッチコック監督の遺稿を監督した短編映画「キー・トゥ・レセルバ」に出てた人か…?!と、お気づきになられたかもしれません。
ア・シリアス・マン-コーエン兄弟-2
イギリスの映画プロダクション、ワーキング・タイトルが製作し、ユニバーサル映画傘下のフォーカス・フィーチャーズが配給するコーエン兄弟監督最新作「ア・シリアス・マン」は、現在のところ、アメリカでは10月2日から限定公開の予定です。
なお、早くも業界の間では、居候のダメ兄弟アーサー役のリチャード・カインドの演技が、来年2010年の次回アカデミー賞で助演男優賞にノミネートされるのでは…?!といったウワサが広まっているようです。
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