3月13日~3月15日の全米映画ボックスオフィスBEST10!!

「ウォッチメン」が7割ダウンの息切れで、
星の国から来た仲間にピンフォール負け!!

レース・トゥ・ウィッチマウンテン-星の国から来た仲間-トップ
*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル成績 の順です。
第1位レース・トゥ・ウィッチマウンテン-星の国から来た仲間    第2位ウォッチメン     第3位ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト-鮮血の美学    第4位テイクン     第5位
タイラー・ペリー-マディア・ゴース・トゥ・ジェイル
第1位レース・トゥ・ウィッチマウンテン」(7月公開)
   $25,000,000-(3,187館)-$25,000,000
第2位ウォッチメン」(今月28日公開)
   $18,070,000-(3,611館)-$86,005,000
第3位ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学
   $14,658,000-(2,401館)-$14,658,000
第4位テイクン
   $6,650,000-(2,858館)-$126,833,000
第5位タイラー・ペリーのマディア・ゴース・トゥ・ジェイル
   $5,130,000-(2,203館)-$83,209,000
第6位スラムドッグ・ミリオネア     第7位ポール・ブラート-モール・コップ     第8位そんな彼なら捨てちゃえば     第9位コラライン-ダコタ・ファニング     第10位
ミス・マーチ
第6位スラムドッグ$ミリオネア」(4月18日公開)
   $5,025,000-(2,578館)-$132,625,000
第7位ポール・ブラート/モール・コップ
   $3,100,000-(2,281館)-$137,767,000
第8位そんな彼なら捨てちゃえば」(5月下旬公開)
   $2,905,000-(1,890館)-$89,004,000
第9位コラライン
   $2,655,000-(1,768館)-$69,144,000
第10位ミス・マーチ
   $2,350,000-(1,742館)-$2,350,000
各映画の解説はこちらです。→ 


ヒーロー映画の最終兵器となる超大作「ウォッチメン」が先週の封切りで予想されたようなオープニング成績6~7千万ドルを上げることが出来ず、期待ハズレの5,521万ドルだったばかりか、2週連続の首位さえも維持できませんでした!!、「ウォッチメン」が重ねて期待を裏切った結果、盛り上がりを失った映画興行は先週(6日~8日)から全体で約12%の売り上げマイナスとなり、前年同時期の実績を大きく下回って、今年2009年で2番めの不景気な週末となってしまいました。で、そんな週末の映画興行の山の頂点に立ち、「ウォッチメン」をロックしてしまったのは…
レース・トゥ・ウィッチマウンテン-星の国から来た仲間-1ザ・ロックこと、ドウェイン・ジョンソンと、隠れた名作「テラビシアにかける橋」(2007年)の不思議少女、アナソフィア・ロブちゃんが主演のディズニーのSFアドベンチャー「星の国から来た仲間」のリメイク「レース・トゥ・ウィッチ・マウンテン」でした!!
この「レース・トゥ・ウィッチマウンテン」は、宮崎駿監督の「未来少年コナン」の原作「残された人びと」の作者であるアレクサンダー・ケイが1968年に出版した児童文学を、ディズニーが1975年に映画化したSFジュブナイルの名作「星の国から来た仲間」(Escape to Witch Mountain)のリメイクです。ディズニーは、その「星の国から来た仲間」の続編を2本(2本めはテレビ・ムービー)、製作しており、重ねて1995年にもテレビ・ムービーとしてリメイクしているので、この新作の「レース・トゥ・ウィッチ・マウンテン」は計5本めとなる「星の国から来た仲間」だということになります。
本作の主な観客層は、そうした過去の「星の国から来た仲間」をテレビ放送などで子ども時代に観て、楽しかった記憶がある25歳以上のお母さんと、その子どもたちだと分析されており、ディズニーのファミリー映画の名作を親から子へと代を受け継ぐような格好のヒットとなっています。
映画の内容は、ドウェイン・ジョンソン演じるラスベガスのタクシー運転手ジャックが、どう見ても宇宙人には見えない少年少女の兄妹と知り合い、彼らを捕らえようとする組織から守ってあげて、無事に宇宙に帰してやろうとするのを、カーラ・グギノ演じる天体物理学者のアレックス博士がサポートしてくれます。
カーラ・グギノは「ウォッチメン」で初代シルクスペクターを演じているので、彼女個人においては2週連続の全米映画興行首位をキープということになり、今週は1、2、フィニッシュ!!を達成の大活躍を果たしています。
今や、プロレスラーのザ・ロックという肩書きは不要なほど、映画スターとして成功しているドウェイン・ジョンソンにとって、この新作「レース・トゥ・ウィッチマウンテン」のオープニング成績2,500万ドルは、本作の監督であるアンディ・フィックマンとコンビを組んだ前作の「ゲーム・プラン」(2007年)で記録した2,295万ドルをわずかながらもしのいでおり、「ハナムナプトラ」シリーズのスピンオフ「スコーピオン・キング」(2002年)の自己最高額3,607万ドルに継ぐ自己記録第2位の数字ということになります。2007年9月28日公開だった「ゲームプラン」(3,342館上映)は推定製作費2,200万ドルに対して、国内だけで9,064万ドルを稼ぎ、それを含めた全世界では1億4,788万ドルを売り上げていますから、同じ水準のスタートを切った、この「レース・トゥ・ウィッチ・マウンテン」も1億ドル近いヒットになることが期待できそうです。また、単独主演ではなかったものの、昨2008年6月20日公開だったスパイ・コメディ「ゲット・スマート」(3,915館上映)も、国内で1億3,031万ドルを叩き出し、世界トータルで2億3,068万ドルを稼いでいますから、ドウェイン・ジョンソンはこれから本格的なマネーメイキング・スターへと成長していく可能性が高そうですね。アナソフィア・ロブちゃんの兄貴を演じているのは、「ザ・シーカー/光の六つのしるし」(2007年)のアレクサンダー・ルドウィグです。
レース・トゥ・ウィッチマウンテン予告編
http://www.movieweb.com/v/VIEoaKINOX8fII
 ↓ なんかスゴイ顔をしているアナソフィア・ロブちゃん!!
レース・トゥ・ウィッチマウンテン-星の国から来た仲間-2
ガキ映画に負け、第2位に転落した「ウォッチメン」の冒頭に記したような期待以下のオープニング成績に、脚本を執筆したデヴィッド・ヘイターは危機を感じ、hardcorenerdity を通じて、ヒーロー映画や、コミック・マニアのオタクたちに向け、この週末、「ウォッチメン」をもう1回、観てくれ!!と、お願いの緊急メッセージを、先週の水曜日(11日)に発しました。デヴィッド・ヘイターは、もし、2週めに客足がガタ落ちとなり、「ウォッチメン」は失敗だった…となれば、どこの映画会社も、もう、こうしたハードコアなコミック映画を作らなくなってしまう、そうしたら、自分たちもファンの期待に真剣に応え、ファンが望むものを作ることが出来なくなってしまうので、どうか、オタク・パワーを映画会社に見せつけ、「ウォッチメン」を助けてくれ!!と切に呼びかけましたが…、残念ながら、そのメッセージは聞き入れられず、オタク・パワーは発揮されないまま、「ウォッチメン」は約67%もの急激な売り上げのダウンを示し、製作費の1億5千万ドルを前提に判断した場合、ヒット作とは、もはや言えない苦境に陥ってきました…。
オープニングで一気に莫大な売り上げを叩き出す超話題作のブロックバスター作品が2週めに急落するのは、そもそも最初の数字が大きすぎるだけに仕方がないのですが、それにしても売り上げのマイナス率としては、「アイアンマン」が約48%、「バットマン/ダークナイト」が約52%、「007/慰めの報酬」と「インクレディブル・ハルク」が約60%でしたから、「ウォッチメン」はそれらと比べても数字が落ちすぎで、不人気でクソ映画と罵られた「地球が静止する日」の約68%と並んでしまいました。しかしながら、やはり、コアなコミック・マニア向けと見なされている「ヘルボーイⅡ/ゴールデンアーミー」は、2週めでおよそ70%ダウンしているので、「ウォッチメン」の落ち込みはむしろ「ヘルボーイ」タイプの、本当に好きなマニアが観たら、おしまい…という展開と受け止めるのが正しそうです。
この「ウォッチメン」に対する評価としては、映画マニアや、コミック・マニアからは、よくやったッ!!と、徹底した原作コミックへのこだわりぶりを称賛されているものの、「ウォッチメン」の世界観について予備知識を持たずに映画を観て、内容の過激さに面食らってしまった“一般”の観客の多くは、“退屈した”、“意味がわからない”、“金と時間を返せ”といった反応を示してしまっています。
このことから、本作とよく比較に上げられてきた同じコミック・ヒーロー映画の「バットマン/ダークナイト」が、複雑な登場人物たちによるダークでシリアスな作品という点ではイメージがかぶさるものの、「ダークナイト」が実は物語の根幹は勧善懲悪だったことで、一般にもわかりやすく支持されたのとは異なり、「ウォッチメン」は本当にマニア向けのカルト映画のような作品だと、両方の映画がまったく似て非なるものだったとの結論が下されつつあります。
また、「ウォッチメン」は先々週6日(金)の初日に2,451万ドルを売り上げたのが、日曜日の8日には約半分の1,231万ドルにまで急落しており、この原因としては、とりあえず世間からの注目度も高く、特にネットでのプロモーションに力を入れていた「ウォッチメン」は、SNSや、Twitter、ブログなど、ネット・コミュニティでレビューを書き込みされる頻度が高く、そのため前述のような“一般”観客の不評の口コミの伝わりの速度が非常に早かったことが指摘されています。リアルタイムで、誰でも情報を発信できる現代においては致し方ない現象ですが、いずれ映画はオープニングの週末ではなく、初日だけで興行価値を見切られてしまうことになるのかもしれません。
ロールシャッハさんのマスクはどうなってるの?!というメイキング動画
http://www.movieweb.com/v/VIFwpGHMGPN9JN
ココに「ウォッチメン」の冒頭5分半の動画があります!!
ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト-鮮血の美学-1超大作の「ウォッチメン」と互角に競り合うという思いがけない展開の末、第3位で初登場となったサスペンス・スリラー「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」は、「13日の金曜日」シリーズのショーン・S・カニンガム監督がプロデューサーをつとめ、後に「エルム街の悪夢」シリーズや、「スクリーム」シリーズを発表するウェス・クレイヴン監督を約37年前の1972年にデビューさせた古典的カルト映画「鮮血の美学」を、今や、“マスター・オブ・ホラー”となった2人が協力してリメイクした現代版の新作です。
ショーン・S・カニンガムとウェス・クレイヴンの2人が、なぜ?!、自分たちの大傑作「鮮血の美学」をリメイクしようと思ったのか?!、その真意はよくわかりませんが、昨2008年5月に全米公開され、製作費わずか900万ドルながら国内で5,259万ドルを売り上げ、それを含めた全世界では8,162万ドルのスマッシュヒットになったリヴ・タイラー主演のホラー映画「ストレンジャーズ」が「鮮血の美学」と似ているとの指摘が多数されていただけに、同じようなヒットにつながる可能性を見込んだのかもしれません。
この「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」は、湖の別荘に両親と滞在に来たコリングウッド家の娘マリーが、地元の女友だちペイジと遊びに出かけ、イケメンのジャスティンと知り合いますが、ジャスティンが脱走犯の身内だったことから、逃亡の秘密を知ってしまったマリーとペイジは口封じのため、陵辱され、殺されることに…ッ!!、しかし、絶体絶命を逃げのびたマリーはボロボロになりながら、何とか両親のいる別荘に帰り着きますが、そんな娘のことを知らない両親は、大雨で立ち往生し、困っていた脱走犯らを親切に泊めてやっていた…!!、果たして、客人が最愛の娘を犯し、殺そうとしたことを知った両親は、娘と同じ目どころか、1,000万倍以上の苦痛を脱走犯らに与えてやろうと恐ろしい復讐を開始する!!、といった内容です。
本作の物語は、「叫びとささやき」(1973年)や、「ファニーとアレクサンデル」(1982年)といった数々の名作で映画史に大きな足跡を刻んだスウェーデンの名匠、故イングマル・ベルイマン監督が1960年に発表した「処女の泉」をベースにしたものです。中世を舞台とする同映画では前半は敬虔なキリスト教徒のお父さんが後半では、娘をレイプし、殺害した犯人を残酷に殺していくという姿がホラー映画的に強烈なコントラストで描かれ、観客にショックを与えましたが、あくまでも宗教的なテーマを掘り下げた作品として、最後は神の許しが奇跡を見せることになります。しかし、アメリカナイズされた「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」では、宗教色は前面には置かれず、普通の人が激情に駆られて残酷な暴力に走ってしまう狂気の方に焦点が当てられ、より身近な恐怖を感じさせています。
そんな常軌を逸してしまうお父さんを演じたのは、映画界の大物サミュエル・ゴールドウィン一族の出身ながら、「13日の金曜日PART6」(1986年)で俳優デビューし、ショーン・S・カニンガム監督とはゆかりのあるトニー・ゴールドウィンです。「ラストサムライ」(2003年)にも出演していました。近年はテレビ界で監督をすることが多いトニー・ゴールドウィンですが、本作での彼のリアルな演技は絶賛されており、単なるリメイク・ホラー映画の1本とは見過ごせない風格を作品に与えていると評されています。それに呼応して、お母さんを演じたモニカ・ポッター(「SAW」2004年)の演技にも目を見張るものがあると評価されているので、このリメイク版はオリジナルに負けず、カルト映画になっていくのかもしれません。
哀れな娘のマリーを演じ、悲惨な目に遭わされるのは「愛しのアクアマリン」(2006年)の人魚サラ・パクストンです。
監督は本作でハリウッド進出のデビューを飾ったギリシャ人のデニス・イリアディスですが、「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」の出来が大方の想像を超え、よかったことから、すでに次回作のホラー映画「ザ・キュア」の撮影が今夏から始まることが決定しています。
「ザ・キュア」は、4月18日(土)から日本公開になるマーク・ウォールバーグのアクション映画「マックス・ペイン」で、人気ゲームを映画の物語に置き換え、脚本家デビューを飾ったボー・ソーンのオリジナル・シナリオを映画化するものです。
末期の病いで死の床に着こうとしている愛妻を助けるため、ある実験的な治療を施すことに同意した若い夫が、その治療のおかげで妻を死から救い、全快させることができたものの、妻は恐ろしい別人に変わっていた…ッ!!といった内容だそうです。人格の突然変異を描く演出の冴えは、この「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」で証明済みのデニス・イリアディス監督なので、その最新作も期待できそうですね。ハリウッドはホラー映画の新しい旗手の発掘に成功したのかもしれません。この「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」の予告編はコチラポスターはコチラです。
鮮血の美学動画①
http://www.movieweb.com/v/VIyFLzABG13pCy
鮮血の美学動画②
http://www.movieweb.com/v/VIBbCCDHlNRBFH
ひとつ上の「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」に続き、こちらも娘を誘拐し、ひどい目に遭わせた連中をリーアム・ニーソンのパパがブチ殺しに行く、リュック・ベッソン製作のサスペンス・スリラー「テイクン」が、公開7週めながら、上位ランキングの第4位に着け、間もなく1億3,000万ドル台の売り上げに乗せ、アカデミー賞8冠の「スラムドッグ$ミリオネア」並の大ヒットになろうとしています。
この超人気の「テイクン」は158館が上映を終了しましたが、売り上げは9%程度と1割に満たない数字しか下がっておらず、相変わらず、口コミで大勢の観客を数珠つなぎに動員しています。
これぐらいの大ヒットになれば、当然、続編を…という話になると思いますが、本作のシナリオを執筆し、他にも「キス・オブ・ザ・ドラゴン」(2001年)、「ダニー・ザ・ドッグ」(2005年)といったリュック・ベッソン製作のジェット・リーのシリーズや、ジェイソン・ステイサムの「トランスポーター」シリーズ、また、リュック・ベッソン自身の監督作である「フィフス・エレメント」(1997年)も手がけ、まさにリュック・ベッソンとは一身同体のような脚本家ロバート・マーク・ケイメンロサンゼルス・タイムズの取材に応じて明かしたところによれば、すでに「テイクン2」の執筆に取り掛かっているそうです。おいおい、次々は身内の誰が誘拐されるんだよ?!などと映画メディアでは冷やかされていますが、“Taken”は“命を奪われる”という意味にも読めるので、次はリーアム・ニーソンの主人公ブライアンの知り合いの誰かが殺され、犯人を追うのかもしれません。ただし、まだリーアム・ニーソンが続編にも出るか?!は未定です。プロデューサーのリュック・ベッソンとしては、昨2008年秋に全米公開したジェイソン・ステイサムの「トランスポーター3」の成績が芳しくなく、シリーズが終わってしまった感がありましたから、新たにこの「テイクン」をシリーズ化できるのは大いに助かりますね。
脚本家ロバート・マーク・ケイメンは、リュック・ベッソンとコンビを組み、固い絆で結ばれたことにより、やたらとミーティングばかりを何度も長時間かけて行い、その都度、ダメ出しをされ、ちっとも脚本が完成に向けて進まず、挙句の果ては、いつ首にされるか?!わからないハリウッド映画の製作システムから脱出することが出来て、自由にシナリオだけを書き、首を恐れる心配もなく、毎日、3つ星のレストランでメシが食える生活を手に入れた自分はもしかしたら、もう死んで、脚本家天国に召されているのかもしれない?!などと冗談を飛ばしています。そうした創作意欲を旺盛にさせる環境を、リュック・ベッソンがロバート・マーク・ケイメンのために作ってやったことが、この「テイクン」の大ヒットの原動力につながったのかもしれませんが、ロバート・マーク・ケイメンはリュック・ベッソンのヨーロッパ人目線からのアメリカ映画が、この「テイクン」で頂点に達し、フランス映画とアメリカのアクション映画のハイブリッド形が完成されたという風に述べています。
また、「テイクン」を監督したピエール・モレルパルクール映画「アルティメット」(2004年)のハリウッド版リメイクの企画も進行中だそうです。
第5位の、題名にいちいち自分の名前をつける鬱陶しい自分大好きのオッサンが女装して出てくる自己陶酔映画は先週の第2位から約40%の売り上げを落としてのザマーミロな転落ですが、逆に映画館の数は52館も増えています。
大台の1億ドル乗せは少し厳しそうですが、大して目新しいものもないベタな大衆演劇みたいな映画がこんなにヒットしていいのか?!は少し複雑で、他の独創的な良い映画を作ろうとしている人たちにとっては歓迎できない傾向です。
第6位の「スラムドッグ$ミリオネア」、第7位の「ポール・ブラート/モール・コップ」、第8位の「そんな彼なら捨てちゃえば」は、それぞれ先週の第4位~第6位で、仲よく3本並んだまま、2ランク・ダウンしています。
3本とも劣らず、それぞれ人気作なので、売り上げの下降率が似ており、今週は25%から27%の間に3本が入っています。ダウンが25%で最も少なかったのが「ポール・ブラート/モール・コップ」で、続いて「スラムドッグ$ミリオネア」が26%、「そんな彼なら捨てちゃえば」が27%ダウンです。そうして比較すると、「そんな彼なら捨てちゃえば」が一番人気を落としているように見えますが、単館のアベレージでは「そんな彼なら捨てちゃえば」が1館あたりで約1,537ドルを稼ぎ、「ポール・ブラート/モール・コップ」の1,359ドルを上回っています。
「スラムドッグ$ミリオネア」=18週、「ポール・ブラート/モール・コップ」=9週に比べ、6週めの「そんな彼なら捨てちゃえば」は1億ドルに達していませんが、製作費の面で、それぞれの作品は、「スラムドッグ$ミリオネア」がわずか1,500万ドル、「ポール・ブラート/モール・コップ」と「そんな彼なら捨てちゃえば」が共に、2,500~2,600万ドルのレンジの中で納まっているので、いずれも効率よく利益を上げた優秀な映画だと言えます。
特に超大作の「ウォッチメン」がほとんど利益を上げなさそうなワーナー・ブラザースとしては、敏腕プロデューサー?!のドリュー・バリモアが「そんな彼なら捨てちゃえば」を的確にヒットさせてくれたのはうれしいですね。さすがはラブコメの“女王”と呼ばれる由縁でしょうか?!、元カレのジャスティン・ロングとも復縁したドリュー・バリモアには、すでに春がやって来ているようです。
第9位のダコタ・ファニングが声の主演をつとめた、ヘンリー・セリック監督のストップ・モーション・アニメ「コラライン」は、レンズが2個ついた3Dカメラで撮影したホントに正真正銘の3D映画なのに、「ジョナス・ブラザーズ/ザ・コンサート 3D」(6月6日公開)が先月2月27日に封切られたおかげで、3Dシアターのほとんどをアイドル3兄弟に奪われてしまい、2D上映を余儀なくされてきましたが、不人気なジョナス・ブラザーズがコケて、サッサと消えてしまい(今週第15位)、店じまいを始めたことで(308館が打ち切り)、3Dシアターを奪い返しました!!
先週の第7位から2ランク・ダウンで崖っぷちに立った感のある「コラライン」ですが、スクリーンが191館減ったにも関わらず、売り上げは18%しか下落しておらず、まだまだ、この映画を観たい人は大勢いるようです。3D上映が復活したことで、今一度、息を吹き返す可能性があるので、来週もランキングに生き残っているかもしれません。トータルの売り上げは本作の最低ノルマと言われた6,000万ドルを超え、間もなく7,000万ドルに届きそうです。
という訳で、今週は、もし、「コラライン」がCGアニメだったら、どんな感じだったか?!を、完成した映画のストップ・モーション・アニメと比較できるように、本作のゲーム版の予告編を用意しました。ゲームの映像もストップ・モーションだったら、すごかったと思うのですが、さすがにそれは出来なかったようですね。
コララインゲーム版予告編
http://www.traileraddict.com/emd/8452
ミス・マーチ第10位に初登場の20世紀FOX作品「ミス・マーチ」は、マーチさんという女性が出てくる訳ではなく、“ミス3月”という意味。
つまり男性誌プレイボーイの3月号を飾ったプレイメイトのことですね。とくれば、あぁ、エッチ系コメディか…と容易にわかるベタな題名の本作の発端は、プレイボーイが大好きなドスケベのタッカーと、その親友で奥手の純粋なユージーンという高校生コンビが登場。ユージーンはガールフレンドのシンディから早くエッチしてほしいとせがまれ、卒業パーティーのプロムの夜に初体験を行う約束をしますが、度胸のないユージーンは当日になり怖気づいてしまいます。そんな親友を見かねたタッカーは、酔った勢いでやっちまえ!!とユージーンをベロベロに酔わせてしまい、そのせいでユージーンは階段から転落して昏睡状態に…。そして4年後、ようやく意識を回復したユージーンですが、周囲は様変わりしていて、なんと初体験しそこねたガールフレンドのシンディはプレイボーイのミス3月になっていたッ!!、戸惑う浦島太郎のユージーンにタッカーは、失った青春時代と恋人を取り返せ!!と、シンディに会いに行くことを強引にけしかけますが、その本心があわよくば、バニーガールたちが暮らすプレイボーイの創業者ヒュー・ヘフナープレイボーイ・マンションに潜入し、ハーレム状態を味わおうという下心なことは言うまでもありません。という訳で、とんまな2人の珍道中は果たして、プレイボーイ・マンションにたどり着けるのか?!というお色気コメディ・ロードムービーです。
この「ミス・マーチ」に主演し、共同で初監督をつとめたタッカーのトレヴァー・ムーアと、ユージーンのザック・クレガーは、「ザ・ホワイテスト・キッズ・ユー・ノウ」という、ニューヨークに拠点を置くコメディ集団を一緒に結成した間柄です。
言うなれば座長のトレヴァー・ムーアは2000年の20歳の時に、ニューヨーク・スクール・オブ・ビジュアル・アーツの学生として映画を学んでいましたが、彼がニューヨークに出てきた真の目的は、地元のヴァージニアではコメディアンとして、すでに自分のテレビ番組まで持っていた才能を大都会で発揮し、全国的に知られる有名なコメディアンになることでした。そのため、バーやコメディ・クラブで芸を披露しながら、自分と一緒にパフォーマンスをしてくれる仲間を探し、当時やはり、グラフィック・デザインの学校に通っていたザック・クレガーらと出会い、「ザ・ホワイテスト・キッズ・ユー・ノウ」を立ち上げました。そして、毎月のように無料で行った自主公演や、ゲスト出演したライヴを満席にし続け、ケーブル・テレビのIFCなどから声がかかって、ついに自分たちのお笑いを全米に広げるという夢を叶え、こうして映画にも進出してきた訳です。
とは言え、彼らの存在はまだまだ全米津々浦々に知れ渡っているとは言えず、この映画の内容もありがちで、おまけにR指定(17歳未満要保護者同伴)ですから、ご覧のように興行としては苦戦しています。が、まぁ、それでも、本来ならばDVDスルーにされてもおかしくないような作品を全米公開してもらえて、映画界進出の初登場でBEST10に食い込んだのですから、彼らにとっては大成功で健闘を讃えてあげてもいいかもしれません。今後、第2、第3の映画を製作し、トレヴァー・ムーアとザック・クレガーが、ジム・キャリーのようなスターになっていけるか?!はわかりませんが、R指定にならないように映画を作る工夫は求められそうです。
セクシーなミス・マーチのシンディを演じたのは、ニコラス・ケイジの「ゴーストライダー」(2007年)で、エヴァ・メンデスの若い頃を演じていたラクエル・アレッシです。 また、プレイボーイの創業者ヒュー・ヘフナーが自分役で出演し、撮影に協力しました。
ミス・マーチ予告編
http://www.movieweb.com/v/VIieRjiqVMbWmk
サンシャイン・クリーニング-1さて、今週の圏外の注目作は、「魔法にかけられて」(2007年)で“ディズニーのお姫さま”という、女優にとって、それ以上はない最高の役どころながら、いざ、実際に素の生身でなりきるとなると嘘臭いバカらしさに落ち入りかねない、極めて難しいバランス感覚が要求される立ち振る舞いを、惚れ惚れとする演技の実力と美しさでやってのけ、あらゆる世代から人気と尊敬を集めたプリンセス・エイミー・アダムスの最新主演作のドラメディ「サンシャイン・クリーニング」です!!
興行ランキング第30位に初登場した本作は4館だけの封切りながら、1館あたりでなんと5万3,500ドルを売り上げ、首位の「レース・トゥ・ウィッチ・マウンテン」のアベレージ売り上げ7,844ドルの6倍以上、「ウォッチメン」の同売り上げ5,000ドルの10倍以上の数字を叩き出し、この週末の間、映画館の座席を冷やすことなくフル回転させた実質的№1ヒット作として、プリンセスがなぜ、プリンセスと呼ばれるのか?!、そのパワーを見せつけた結果となっています。
この、ボクが勝手に“サンシャイン・シリーズ第2弾!!”と呼んでいる「サンシャイン・クリーニング」は、アカデミー賞脚本賞ほか数々の賞に輝いた大傑作ドラメディ「リトル・ミス・サンシャイン」(2006年)のプロデューサー、マーク・タートルソープの新作で、尚かつ、「リトル・ミス・サンシャイン」で、10歳のアビゲイル・ブレスリンにエロ・ダンスを仕込む変なじいさん役でアカデミー助演男優賞を受賞した名優アラン・アーキンもプリンセス・エイミー・アダムスのお父さん役で出演しています。
2008年のサンダンス映画祭で、ハートウォーミングな等身大の女性映画として観客から絶賛され、公開が待ち望まれていた本作は、プリンセス・エイミー・アダムス演じる主人公のシングル・マザー、ローズが、問題児の8歳の息子を私立校に通わせる学費を稼ぐため、万年失業中で厄介者の妹ノラと一緒に、殺人の犯罪現場の捜査後の処理や、人体に害の恐れのある場所を掃除するという、リスキーな清掃業社を立ち上げ、自立に向けて奮闘する姿が描かれています。
プリンセスの妹ノラを演じているのは、大ヒット作「プラダを着た悪魔」(2006年)で、主人公アン・ハサウェイの先輩秘書として、嫌な感じの女だけれど、性根は悪くないという微妙なキャラクターを絶妙に演じ注目された、プリンセスに劣らず演技派のエミリー・ブラントですが、その「プラダを着た悪魔」に出たおかげで、「アイアンマン2」に出られなくなるという皮肉なオチがついてしまいましたね…。
その他の共演者として、プリンセスの不倫相手で、刑事という職業柄からビジネスのヒントを与えるマックを演じてるのは「サハラ/死の砂漠を脱出せよ」(2005年)のスティーヴ・ザーン。問題児の息子オスカーのジェイソン・スペヴァックは、ドリュー・バリモアの「2番目のキス」(2005年)で、ジミー・ファロンの子ども時代を演じてた子役です。また、人気ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」で、いつも少しむかついてるみたいなコンピューターの達人クロエメアリー・リン・ライスカブも出演しています。監督はニュージーランド出身のクリスティン・ジェフスで、グウィネス・パルトローがピューリッツァー賞作家シルヴィア・プラスを演じた伝記映画「シルヴィア」(2003年)を作った人です。
前述のように本作は観客からは概ね好評ですが、評論家や、ジャーナリストからは少し厳しい評価が下されており、この映画でデビューを飾った脚本家ミーガン・ホーリーは多彩な人物を登場させながら、収集をつけられずストーリーを少し混乱させていると指摘を受けています。そうした欠点を仕上げ段階で修正しようとしたせいか、主人公ローズのナレーションが多すぎるというのも映画の価値を下げた原因として上げられていますが、本作に関して、観て損をするといったような最低評はまず見受けられず、過度な期待をしなければ充分、楽しめる作品だと、多くのレビューが結論づけています。また、現在日本公開中の「ダウト ~あるカトリック学校で」の演技で、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされていたプリンセス・エイミー・アダムスの演技スキルの高さは、この「サンシャイン・クリーニング」でも遺憾なく発揮されており、とりあえず、彼女のパフォーマンスを観るだけでも一見の価値のある作品だといった評価が共通して下されています。
本作は今週末から順次拡大公開が予定されているので、いずれBEST10にも入ってくるかもしれませんが、製作費はなんと、なんとッ!!、推定でたったの500万ドルという、「ウォッチメン」の30分の1のお金で作った超格安映画なので、すぐに黒字なってしまいそうです。
必見の「サンシャイン・クリーニング」の予告編はココココポスターはココです。
下↓の動画は思わず笑ってしまう姉妹のお仕事風景のひとコマです。
姉妹が協力して、おびただしい流血で人が死んだマットレスを運びますが…。
エミリー・ブラントは、「姉ちゃんて、あんた、早く歩き過ぎやねん!!」と文句を言って、プリンセスは「そんなん言うたかて、私なんか後ろ向きで、前見えへんねんから大変なんやでッ!!」と言い返しています。
確かに、ヒェーッ!!という感じですね!!
http://www.movieweb.com/v/VIwqlywDd6xqzC
サンシャイン・クリーニング-2
…という訳で、3月第2週の映画興行は、表向きの首位を制覇をしたのはディズニー映画の「レース・トゥ・ウィッチ・マウンテン」でしたが、実質的にトップに君臨したのは、“ディズニーのお姫さま”の方だった…ッ!!というオチがついた感じでしたね!!、この週末は、ジョージ・クルーニーの傑作サスペンス・ドラマ「フィクサー」(2007年)のトニー・ギルロイ監督が、ジュリア・ロバーツクライヴ・オーウェンという「クローサー」(2004年)のドロドロ恋愛カップルを起用した詐欺師のおしゃれなクライム・ムービー「デュプリシティ」(二枚舌ってこと)や、ニコラス・ケイジの大予言映画「ノウイング」、また、「寝取られ男のラブ♂バカンス」(2008年)でも共演していたジェイソン・シーゲルポール・ラッドがコンビを組んだコメディ映画「アイ・ラブ・ユー、マン」が登場!!、男の親友がいないポール・ラッドが結婚式を目前に、付き添い人を探すため、男とばかりデートすることになるお話です。ポール・ラッドの婚約者を演じてるのは、このブログの愛読者の方にはおなじみのナタリー・ポートマン漫才コンビを組んでいるラシダ・ジョーンズです。そうした人気のコメディ俳優らに混じって、売れないお笑い芸人のジョン・ファブローがまたしゃしゃり出ています。副業の「アイアンマン」シリーズの監督だけガンバッとけばいいのにね…ッ!!、そんな訳で来週もお楽しみにッ!!
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