昨2008年末のクリスマスにディズニーから稼ぎが悪いと追い出され、路頭に迷ったわびしいお正月を過ごしていたぺベンシー兄弟姉妹たちですが、早くも春がやって来たようです…!! →
昨年末のクリスマス・イヴにココでお伝えした、ディズニーが撤退を決め、見放した「ナルニア国物語」シリーズを20世紀FOXが引き継いで、第3章からを製作するのではないか?!というニュースですが、20世紀FOXが傘下のFOX2000を通じて正式に「ナルニア国物語/第3章:朝びらき丸 東の海へ」(The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader)のスポンサーとなり、ディズニーに代わってシリーズを再開することを決めました!!
ファンタジー映画「ナルニア国物語」シリーズは、2005年にディズニーが立ち上げた、イギリスの作家C・S・ルイスの原作全7巻を完全映画化する壮大なプロジェクトですが、注目された第1弾「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」こそ、莫大な約1億8,000万ドルの製作費に対し、全世界で約7億4,500万ドルの興行収入を上げるという大成功を収められたものの、昨2008年5月に封切った第2弾「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」は、さらに増やした2億ドル強の製作費に対し、全世界で約4億1,964万ドルしか売り上げられず、裏目の大赤字で負債を抱えたディズニーは、壮大なプロジェクトの多くを手つかずに残したまま、サッサとシリーズの中止を決めてしまいました。
しかし、そのようにディズニーというビッグ・スポンサーが退却したにも関わらず、実際に現場で映画を作ってきた共同製作のウォルデン・メディアはシリーズの継続を目指す動きに出たことから、同社と過去に製作会社ウォルデン・フォックスを設立した経緯などで関係の深い20世紀FOXに白羽の矢が向けられ、それが的中し、20世紀FOXが晴れて「ナルニア国物語」を作ることになった訳ですが、果たして、ファミリー向けのファンタジー映画はお得意のディズニーが失敗したものを、20世紀FOXが成功させられるのか?!、大きなクエスチョンが投げかけられています。
20世紀FOXとウォルデン・メディアは、第3弾の「ナルニア国物語/第3章:朝びらき丸 東の海へ」の製作費を、配給に関わる間接的な経費なども含め、総額で1億4,000万ドルと見積もり、それを折半するつもりですが、前作の「第2章:カスピアン王子の角笛」より規模を約6,000万ドル(平凡な映画なら2本作れる…)も縮小するとは言え、カスピアン王子は王子のくせに全米で約1億4,000万ドルしか興行収入をあげていません…。そうした実績や、「ナルニア国物語」シリーズが多くの観客から、すでに飽きられていることを考慮すると、20世紀FOXはかなり危ない橋を渡ることを選んでしまった感じがします。
シリーズ最新作「ナルニア国物語/第3章:朝びらき丸 東の海へ」は、本来は今春から開始するはずだった撮影を晩夏にまで先送りし、脚本の見直しなどを行った末、当初の予定通りにマイケル・アプテッド監督(「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」1999年)にメガホンを託し、2010年の公開を目指すそうで、出演者も概ね、前2作から引き継がれるようです。
20世紀FOXは沈没する船の映画「タイタニック」(1997年)で大成功をしましたが、朝びらき丸は本当に沈没してしまわないか?!、不安を持って眺められています…。それにしても途中で映画会社が変わっちゃったら、DVDトリロジーBOXとか発売できないね…、そうした権利関係はどうなってるの…?!
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