最新作の音楽映画「キャデラック・レコード」が初公開の1週のみ、興行ランキングのベスト10(第9位)に入っただけで、観客と批評家のどちらからも無視され、「ドリームガールズ」(2006年)の夢よ、もう一度…!!は叶わなかった歌手のビヨンセが、自らプロデューサーをつとめて、「HEROES/ヒーローズ」のニキこと、アリ・ラーターと対決するストーカー映画「オブセスド」(Obsessed)が予告編を公開しているので、ご覧下さい!! →
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ソニー・ピクチャーズ傘下のホラー映画レーベル、スクリーン・ジェムズの最新作となる、この「オブセスド」の予告編は、本当にそういう新作の映画があるというよりは、マイケル・ダグラスとグレン・クローズの21年前の大ヒット「危険な情事」(1987年)のパロディをやっているフェイク映画の予告編のように観えてしまっています。と言えば、内容はもはや説明いらずですが、アリ・ラーター演じるセクシーな派遣社員リサと、思わずエッチをしてしまった妻子のいる上役のデレクが、実はちょっと狂っているリサから執着=オブセスドされてしまい、ビヨンセ演じる妻のベスを巻き込んで、修羅場の家庭崩壊に向かっていく…ということですね。
この映画のシナリオを書いたのは、「パッセンジャー57」(1992年)や「マネー・トレイン」(1995年)など、ウェズリー・スナイプスとのコンビで知られている脚本家デイヴィッド・ローリーですが、1本前の作品が、サミュエル・L・ジャクソン演じる隣人が警察官でストーカーという「レイクビュー・テラス」(2008年)だったので、2本続けて、変わりばえしない脚本を焼き直していることになります。
監督は、新生「ナイトライダー」のパイロット版などを手がけたテレビドラマの監督スティーヴ・シルで、本作で映画監督デビューを飾っていますが、やっている仕事の質はテレビから進化していない感じです。アリ・ラーターの演技も、前半はニキで、後半は凶暴な別人格のジェシカ…と、「HEROES/ヒーローズ」のキャラクターをそのまんま持ってきた雰囲気…。
この映画の作り手らが「危険な情事」を知らない訳がなく、いっそリメイクですよと言われればスッキリするのですが、なまじオリジナルだけに、なんでまた、こんなものを作ったのか…??と、映画メディアから一斉に叩かれています。アリ・ラーターとビヨンセという両手に華を抱えるほどの魅力は見られないアホなデレクを演じているのは、「アメリカン・ギャングスター」(2007年)に出ていたイドリス・エルバです。
この「新・危険な情事??」は、2009年4月24日全米公開。早くもコケること間違いなしと言われています。アリ・ラーターは、「ファイナル・デスティネーション」シリーズから好きな女優さんなので残念ッ!!、すでにポール・W・S・アンダーソン監督が脚本執筆をスタートさせた新作「バイオハザード4」に、クレアが再び出てくることを期待しましょう!!
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