永遠に人気の「スタートレック」シリーズの立ち上げに協力し、後に原作者のジーン・ロッデンベリーの妻となった女優メージェル・バレット・ロッデンベリーさんが本日(アメリカ現地18日)、ロサンゼルス・ベルエアーの自宅にて、息子のユージーン“ロッド”ロッデンベリー・Jrさんや、家族の友人らに看取られながら、白血病のため亡くなられました。76歳でした。 →
1932年にオハイオ州のコロンバスで生まれたメージェル・バレットさんは、マイアミ大学で演技を学んだ後、1950年代から女優として活躍し、数々の舞台や、「ボナンザ」、「アンタッチャブル」、「ベン・ケーシー」といった、今日では名作となっているテレビドラマに出演しました。その後、1967年にジーン・ロッデンベリーが製作・脚本をつとめた警察ドラマ「激突!」に出演したのをキッカケに、ふたりは恋人同士となり、ジーン・ロッデンベリーが「スタートレック」シリーズの原点「宇宙大作戦」を世に送り出すのを支えました。
そんなメージェル・バレットさんは「宇宙大作戦」のパイロット版に出演し、エンタープライズ号の1番めの乗組員として、スターフリートの認識番号№1を与えられ、実際のシリーズでは、エンタープライズ号の看護士クリスティン・チャペルを演じています。
メージェルさんと知り合った当時、すでに既婚者で不倫関係だったジーン・ロッデンベリーは本妻アイリーンと正式に離婚し、ふたりは1969年8月6日に明治神宮で神前結婚式を挙げ、晴れて夫婦となり、1991年にジーン・ロッデンベリーが亡くなり、言葉通りに死がふたりを別つまで、仲睦まじく過ごしました。
メージェル・バレットさんはすべての「スタートレック」シリーズに出演した、ただ1人の俳優であり、2009年5月に全米公開される最新作の映画版「スタートレック」でも、監督のJ・J・エイブラムスに乞われ、エンタープライズ号の声(!)として出演しています。
早くも傑作誕生と言われている新生「スタートレック」の封切りを見届けぬまま、「スタートレック」のファーストレディと呼ばれたメージェル・バレットさんが逝かれてしまったのは、ファンには切ないばかりですが、きっと宇宙のどこかでエンタープライズ号が盛大に飛び立つのを見守っていてくれるものと信じましょう…。
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