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ウィル・フェレルの主人公の人生が、赤の他人の作家が綴る小説通りになってしまうという、ユニークなコメディ・ファンタジー「主人公は僕だった」(2006年)で、小説家の役を演じていたエマ・トンプソンが、自分の小説を分析する大学の文学部教授役だった共演者のダスティン・ホフマンに、「これ、いい脚本だから、あなた、ちょっと私と出なさいよ」と撮影中に薦めてしまい、お邪魔なウィル・フェレルを抜きにして、ふたりで主演をつとめた、大人のハートウォーミングなラブ・ストーリー「ラストチャンス・ハービー」の予告編です。名優ダスティン・ホフマン演じる主人公のハービーは、職を失いかけているCM音楽のしがない作曲家。そんな彼は、月曜に重要な仕事が控えているにも関わらず、週末、強引に飛行機に飛び乗り、ロンドンで行なわれる娘の結婚式に参列しようとします。娘の結婚式で一緒にヴァージン・ロードを歩くことが夢だったハービーですが、たどり着いたロンドンで娘から、元妻の再婚相手の義理の父親にエスコートしてもらう…と残念な決定を聞かされます。愛する娘の結婚式に、他人のような顔で出席するハメになった哀れなハービーは式を中座して、そそくさと帰りの飛行機に飛び乗ろうとしますが、タッチの差で飛行機は彼を置いて飛び立ち、おかげで月曜の仕事をキャンセルするしかないハービーは、事情を伝えた電話で即刻クビを言い渡され、旅先のロンドンで人生の大切なものを一度にすべて失ってしまうことに…。そして落ち込み、ロンドンのパブで酒を呑んでいたハービーは、自分と同じようにうだつの上がらない人生に堂々巡りしているエマ・トンプソンのケイトと出逢い、人生を諦めはじめていた両者が共感のハーモニーで結びつき、互いの人生を変えることに…。といったストーリーです。何てことないベタな話ですが、ダスティン・ホフマンとエマ・トンプソンが前述のように素で仲が良いうえ、共に希代の演技巧者ですから、一見の価値ある微笑ましい作品に仕上がっているように観えます。自分で脚本を書き、監督をつとめたのは、1970年生まれのイギリス人、ジョエル・ホプキンスです。2001年に「ジャンプ・トゥモロー」という、やはり、旅と結婚式という似たような要素の映画でデビューして以来、約7年ぶりとなる2作めですが、下書き段階の脚本がエマ・トンプソンの目にとまっただけでなく、彼女が名優ダスティン・ホフマンをスカウトしてくれるという幸運に恵まれました。この「ラストチャンス・ハービー」はアメリカで12月26日から限定公開の後、2009年1月から拡大公開されます。近年、脇役が多いダスティン・ホフマンですが、あの「卒業」(1967年)のベンも、もう71歳です。これがラストチャンス?という訳ではないでしょうが、優しい雰囲気の本作が晩年の代表作になるといいですね。
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ちょっとだけ、ツッコミ(?)
いつも楽しく拝見させていただいております。
適切な視点と鋭い突っ込みは大好きです。
そこで、といっては恐縮ですが、
「エマ・ワトソン」ではなく「エマ・トンプソン」
ですよね?
いや、個人的には「エマ・ワトソン」と
「ダスティンホフマン」というコンビも
“年の差”カップルで見てみたいのですが…
突然のコメントでの突っ込み、本当にすみません。
でも、いつも面白い内容だったもので、ついつい
突っ込んでしまいました。
重ねてお詫びしますm(_ _)m
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いえいえ、結構ですよ。
ツッコミ、ありがとうございます。
たぶん、似たような間違いはたくさんあるはず…。
一部の俳優や監督の名前は、辞書登録してあるので、似た他人の名前に変換され、見落としてしまいます。
またミス・キャストがあったら教えてください。
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