8月に脚本の執筆がスタートしたというニュースを伝えて以来となる、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのプリクエール「ホビット」の話題です。「ホビット」の監督であり、脚本も手がけるギレルモ・デル・トロ監督が、MTVの取材に応じ、進捗状況を語ったところによれば、これまで2部作として、2本の映画になると言われていた「ホビット」は、実質的には“1本の大作映画”を前後編の2回に分けて公開すると考えた方が正確な映画になるだろうとのことです。これまで「ホビット」は、1本めではJ・R・R・トールキンの原作「ホビットの冒険」を映画化し、2本めでは、映画「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの第1作へとつながる橋渡しのオリジナル・ストーリーが語られることになると予想されていました。しかし、すでに7月のココでも「ホビット」は2本の映画でなくてもよいのでは?と疑問を表明していたギレルモ・デル・トロ監督は、その2本めの映画が“橋渡し”の穴埋め映画として軽んじられてしまうことに抵抗を感じ、共に脚本を手がける製作総指揮のピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ、フィリパ・ボウエンらと相談し、“2本の映画を作る”という発想から、“ひとつの物語を語る”というコンセプトに、取り組み方を切り替えたようです。が、しかし、結局、“2本の映画”という体裁になるなら、前から言ってることと何も変わらないじゃないかッ?!と言う矛盾が指摘されそうですが、作り手となるアーティストの感性では、“ひとつの物語を語る”という考えの方がとっつき易かったんでしょうね。今回のギレルモ・デル・トロ監督の言葉は、一般には少し述べたい要点がわかりづらい風ですが、ギレルモ・デル・トロ監督本人はこうして伝えることで、2本めが“橋渡しの映画”から、余計な形容がとられ、単に“映画”として受け止めてもらえるだろう!!と、その発言の狙いを要約しています。また同時に、これはわかりやすい驚きの発言なのですが、「ホビット」全体のクライマックスになるか?と思われていた、ドラゴンのスマウグ(↓こんな感じ)との闘いは前編で描かれ、1本めでスマウグは死んでしまう…と述べています。1本めでスマウグが死ぬということは、やはり、「ホビット」の原作の大部分は、前編で描かれ、後編にはオリジナルな要素が増えることにもなりそうですが、スマウグの死後、展開する財宝の奪い合いの戦争が、かなりダイナミックな規模で、原作以上にしっかりと描かれるのかもしれません。ギレルモ・デル・トロ監督が6月に行なった予告通りなら、12月にはキャスティングの発表があるはずなので、ボチボチまた「ホビット」のウワサが映画メディアを賑わしそうです。この「ホビット」は約1年後の2009年後半から撮影を開始し、公開は2011年と2012年の予定。要するに、次のオリンピックまで「ホビット」の映画のラストシーンは観られない訳で…、そう考えると「ホビット」の話題は本来は相当、先の話ですね。
※ 「商業サイト」への文章の盗用・無断転載厳禁。引用される場合はリンクを張ってください。