http://www.movieweb.com/v/V08I167jvxyFHM
上 ↑ の動画は、「スタートレック」ファンのトレッカーの方や、そうでなくても、洋画や海外ドラマのファンはあまり観たくないものかもしれません。根強い人気の古典SFドラマ「スタートレック」(宇宙大作戦)のオリジナル・キャストで、エンタープライズ号の偉大な船長ジェームズ・T・カークを演じていたウィリアム・シャトナーが、最新映画版「スタートレック」の監督、J・J・エイブラムスに向けて、文句を言っています。ウィリアム・シャトナーが怒っているのは、今月9月8日付けで発表された amctv.com の、J・J・エイブラムス・インタビューの中での、ウィリアム・シャトナーについての発言に対してです。問題の発言を紹介する前に、前段の状況を説明しておくと、J・J・エイブラムスが現在、仕上げ作業に入っている最新映画版の「スタートレック」は概ね、各方面から好感触の前評判を得ていますが、ひとつだけ疑問視され、一部のトレッカーが納得していなかったことがあります。それは、オリジナル・キャストから、レナード・ニモイのミスター・スポックは起用され、出演しているのに、「スタートレック」の象徴のようなウィリアム・シャトナーは、なぜ、チョイ役のカメオ出演にさえ起用されなかったのか?ということです。この新作「スタートレック」の、誰もが知りたがり、質問が多く寄せられていたミステリアスな点について答えたのが amctv.com でのJ・J・エイブラムスの発言であり、このように裏事情を話しています。
「実際のところ、ウィリアム・シャトナーのカーク船長の出番を脚本に書いて、盛り込んでみたんだ。それは、まぁ、回想シーンみたいな形なんだけれど…、正直あまり、シックリこなかった。でも、それより大きな問題は、ウィリアム・シャトナーがカメオ出演を嫌がって、自分に焦点が当る大きな役割でなければダメだと声高に主張したんだ。もちろん、彼はそれに値する人なんだけど…」
このJ・J・エイブラムス(←写真)の言葉を真に受ければ、「スタートレック」の主人公は、今なお、自分が演じるカーク船長であるべきだと、カン違いしているウィリアム・シャトナーの頑迷さが、彼を「スタートレック」の世界から追い出してしまうことになったような、自業自得の印象を受けます。そして、このJ・J・エイブラムスの発言が、多くの映画メディアで引用され、注目を集めたことから、ウィリアム・シャトナーは、自分が、あたかも老害のクソじじいのように、世間から誤解されることを懸念し、上 ↑ の動画を、自らのサイトで公開し、反論を行ったものです。ウィリアム・シャトナーの娘のリズさんが、J・J・エイブラムスのコメントを読み上げ、それに答える形でウィアム・シャトナーが述べているのは、「J・J、誰も、私のところにカメオ出演の依頼になんか来ていないじゃないかッ!!」ということで、遠まわしに…と言うよりは、あからさまにJ・J・エイブラムスは嘘つきだッ!!と非難しています。しかし、それに続けて、ウィリアム・シャトナーは、自分のカーク船長は「スタートレック・ジェネレーションズ」(1994年)の中で、とっくに死んでしまったのだけれど、そんなの生き返らせるのカンタンじゃないかッ!!と話のポイントを切り替え、具体的な蘇生のやり方として、「スタートレック」シリーズではおなじみの転送装置の理屈を持ち出すとか、「ジュラシックパーク」シリーズのようにDNAから再生するのだとか、提案しています。ウィリアム・シャトナーは自分で執筆している「スタートレック」の小説シリーズの中でも、カーク船長を蘇生させており、そんなの未来の世界ではどうでもできるんだ!!と、「スタートレック」の世界観と作品の歴史を軽んじています。そして、ウィリアム・シャトナーは、「もしかすると、次の映画では、自分の出番もあるかもしれないなぁ」などとも言っています。そのように、手前味噌なカーク船長復活構想といった余計なことまで調子に乗り、ベラベラと語ってしまったウィリアム・シャトナーの、この反論会見?を見聞きした人の多くは、う~ん、ウィリアム・シャトナーの態度は、間接的にJ・J・エイブラムスの言葉を証明してしまってはいないか?として、J・J・エイブラムスの言ってることの方が本当かもしれないと、むしろ、ウィリアム・シャトナー老害説に確信を抱かせる逆効果な面も指摘されています。もちろん、どちらが真実を語っているか?なんて、結局は当事者にしかわかりませんし、また、このケンカも映画の宣伝のためのヤラセではないか?といった別の見方もあります。しかし、「LOST」や「クローバーフィールド」(2008年)を大ヒットさせてきたJ・J・エイブラムスは、常々、自分の成功の秘訣を、「僕は、ひとりの映画ファンだから…」と述べており、映画オタクとしての自分が観たいものを作るだけとしています。そんな映画バカの立場に立てば、もし、「スタートレック」を自分で監督して作れることになれば、真っ先に、カーク船長とミスター・スポックの出番を無理にでもひねり出してやるぞ!!と思うはずなのですが…。J・J・エイブラムスが、ウィリアム・シャトナーに出演をまるで依頼しなかったというのは、ちょっと信じがたい気がします。いずれにしろ、両者ともに、名作「スタートレック」の歴史に泥を塗り、夢を壊す、くだらないケンカはやめてほしいですね。できれば、ここは冷静なバルカン星人のスポックに登場いただき、「お互い、非論理的ですね」と水を差す形で、シメテほしいものです…。注目の最新映画版「スタートレック」は2009年5月全米公開です。
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日別アーカイブ: 9月 20, 2008
インドからの巨額資金で独立のスピルバーグに、ハリウッドが反発?、新作「タンタン」からユニバーサル撤退で製作中止の窮地!!
スティーヴン・スピルバーグ監督と、ピーター・ジャクソン監督(「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ)という、2人のスーパー映画監督が、恐らく、新人の駆け出し時代以来、初めてではないか?と思われる、映画会社から「ノー」を突きつけられ、映画の製作費が集められず、立ち往生という異様な事態が起きていることを、ロサンゼルス・タイムズが大きく報じています。スピルバーグ監督とピーター・ジャクソン監督の2人の名前が揃えば、映画ファンの方はすぐに、あぁ、アレか…っと察しがつくと思うのですが、ベルギーの漫画家エルジェの人気コミック「タンタン」の映画化です。2人のスーパー監督がタッグを組んだ「タンタン」は、モーション・キャプチャー技術を採用し、撮影した俳優の動きを3-D のCGアニメに置き換える作品で、主役の少年の新聞記者タンタンを演じる主演俳優として、ヒュー・グラントの親戚で、テレビ・シリーズの「ヒットラー」(2003年)で、後に独裁者となる少年ヒトラーを演じ、その才能が見出されたイギリス人のトーマス・サングスターが決定し、リハーサルに入っています。この「タンタン」は3部作のトリロジーとして企画されており、第1弾をスピルバーグが監督し、第2弾をピーター・ジャクソン監督、そして、第3弾を両者が仲良く共同監督する方針で進められています。そのシリーズ第1弾の撮影は、早くも来月10月からスタートする予定と発表されていたので、ロサンゼルス・タイムズの「タンタン」が暗礁に乗り上げたという記事は、業界に大きな波紋を広げています。実際に「タンタン」に「NO」と言い、出資を拒否して、製作から撤退してしまったのは、スピルバーグ監督のそもそものホームグラウンドで古巣の映画会社のユニバーサルです。「タンタン」第1弾を製作するには、1億3千万ドル(約139億円)の資金が必要とされており、そのうちの3千万ドルを、スピルバーグ監督の映画会社ドリームワークスが傘下に入り、業務提携しているパラマウント映画が企画開発費として出資していますが、そのお金は、脚本の完成や、テスト撮影などの下準備のための費用として、すでに使ってしまっています。そのため、両監督が必要となるのは、実際の映画本編を撮影し、製作するための資金1億ドル(106億円)ですが、それについては、パラマウント映画は出資できないとし、他社からスピルバーグ監督らが出資を集めることを求めています。その残額1億ドルの引き受け先として、ユニバーサル・ピクチャーズがあった訳ですが、ユニバーサルが撮影開始の間際になり、最終的に撤退の道を選んだのは、当たり前ですが、「タンタン」はヒットせず、製作費を回収できないと判断したからです。このユニバーサルの意思決定の背後には、先のリーマン・ブラザースの倒産など、アメリカ金融市場の不穏な動きから、経済動向への懸念があったなどといった大局的な経済論を持ち出している反応記事なども見られますが、ユニバーサルが「タンタン」のマイナス材料として、大きく懸念したのは、スピルバーグとピーター・ジャクソンという、2人のスーパー監督の名を同時に冠することで、この「タンタン」完成後の興行における、両監督の興行収入からの歩合の取り分が大きくなりすぎる=単純に2倍になってしまい、ユニバーサル自体にとっては利益が出なくなってしまうからだと言われています。ユニバーサル・ピクチャーズとしては、自社の利益が出る損益分岐点の数字を、試算で4億5千万ドルとはじき出しており、その数字を超えて以後から、初めて「タンタン」は同社にとって利益をもたらす映画になると位置づけています。このトータルで4億5千万ドルを売り上げるというのは、どういうことかと言うと、「オーシャンズ11」(2001年)が、国内外の興収を合わせて、ちょうど4億5千万ドルを売り上げているのを始め、「300」(2007年)、「ラストサムライ」(2003年)、「ナショナル・トレジャー2/リンカーン暗殺者の日記」(2007年)などが近似値の数字を上げており、それらと同等の規模のヒットが要求されるということになります。それらの作品の名前から受ける印象は、大ヒット映画というよりは、中の大ぐらい?のヒットかな?ではないでしょうか。そう考えると、そういった作品らを遥かに凌ぐ大ヒットを連発しているスピルバーグ監督や、ピーター・ジャクソン監督には、「タンタン」をそれらと並べることは、そんなに難しそうには見えません。しかしながら、そういった普通の実写映画とは異なる、3-D のCGアニメ風となる「タンタン」と似たスタイルの映画となると、ロサンゼルス・タイムズの記事の中で上げられている、ユニバーサルが参考として比較したらしい、「ポーラー・エクスプレス」(2004年)は約3億ドル、「ベオウルフ/呪われし勇者
(2007年)は1億9,623万ドル、「モンスターハウス」(2006年)に至っては、さらに低く、1億4千万ドルしか、それぞれ世界全体で売り上げていません。そうなれば、1億3千万ドルの製作費を投入する「タンタン」は、2人のスーパー監督の名前で(「ポーラー・エクスプレス」、「べオウルフ」も、ロバート・ゼメキスというスーパー監督作)、いくらかは先の数字に上乗せされたとしても、とうてい黒字にまで結びつけるのは困難で、リスクが高すぎるとして、ユニバーサル・ピクチャーズは手を引くことになってしまった訳です。ロサンゼルス・タイムズによれば、スピルバーグ監督とピーター・ジャクソン監督は、すでに先月末に、パラマウント映画のチェアマン、ブラッド・グレイ氏をはじめとする、10人のトップ重役らを集めたプレゼンテーションを行い、そこで約10分間の「タンタン」のサンプル映像を披露し、追加の出資を求めたとのことで、パラマウント側の回答次第により、スピルバーグ監督は予定通りに、来月10月から「タンタン」の撮影に入れるか?どうかが決まるだろうと結んでいます。
…が、気になるのは、このロサンゼルス・タイムズの記事に呼応するかのように、スピルバーグ監督のドリームワークスが、ついにパラマウント映画の傘下から独立することになったという記事が、映画の業界メディアに踊っていることです。これはかねてより、スピルバーグ監督が、インドのマハラジャ財閥リライアンス・ADA・グループから、全額で約1,000億円余りもの巨額融資を受け、新たな映画会社(名前はドリームワークスのまま)を立ち上げる交渉がまとまったというもので、この資金により、スピルバーグ監督はこれまでパラマウントから得ていた資金に頼ることなく、独自に映画製作を進められることになり、創造上の自由に加えて、これまでパラマウント映画に搾取されてきた利益の大部分をも独占できることになります。ドリームワークスは、現在、パラマウント映画の収益の3分の2近くを稼ぎ出していると言われていることから、独立後も、これまでのようにヒット作を放てれば、いずれパラマウントやユニーバーサルらと並び立つハリウッドのメジャー・スタジオの一角に立てる可能性が出てくることになります。スピルバーグ監督は、自らの手でメジャー・スタジオを立ち上げ、ハリウッド全体の勢力図を描き変えるという、この最後の野望を叶えるための実績作りとして、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(2008年)のようなゴミ映画まで、金儲けのために作り、スクリーンにポップコーンを投げつけられるという最低の屈辱にも甘んじてきた訳ですが、反面、その「インディ・ジョーンズ4」で、映画監督としの信用と人気は下落してしまいました。もしかすると、ユニバーサルが「タンタン」を拒否した背景には、そんなスピルバーグ限界説の、もはや神通力はないといった風説も影響しているのかもしれません。今回のスピルバーグ監督とピーター・ジャクソン監督が「NO」を突きつけられた事件の背景に、インド資本をハリウッドのメイン・ストリームに招じ入れたことを掟破りとする業界の反発があるのか?までは、どんなカネでも呑みこむハリウッドですから(むしろ、外資を取り込んだ救済者?)、容易には結びつけられませんが、少なくとも自分たちはスピルバーグ監督から見限られた形のパラマウントの重役らが、今さら気分よく、「タンタン」の残りの製作費1億ドル(約106億円)を拠出するか?は微妙なところです…。しかし、パラマウント映画は表向きだけか?どうかはわかりませんが、スピルバーグ監督の新会社立ち上げを祝福するコメントを出し、パラマウントと雇用契約のあるドリームワークス関係者らを引き止めたりなどせず、自由にすると協力的な姿勢を見せています。この「タンタン」事件がどうなるのか?、後日、また続報をお届けします。
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チャウ・シンチーが「グリーン・ホーネット」の、ブルース・リーの後継役でハリウッド映画出演!!、どころか、監督まで任された大抜擢です!!
ソニー・ピクチャーズが公開に先がけること、2年も前に同社公式サイトに専用ページを開設し、“2010年6月25日公開決定!!”と大々的に早々と全米封切り日まで断言してるチカラの入れようから、これはタダゴトではないぞッ!!と、映画ファンの注目を集めている、60年代の人気アクション・ドラマ「グリーン・ホーネット」をリメイクする同名映画に、「食神」(1996年)や、「少林サッカー」(2001年)、「カンフーハッスル」(2004年)などで知られる周 星馳=チャウ・シンチーこと、スティーブン・チョウの参加が正式に決定しました!!、チャウ・シンチーの参加は、同映画でタイトル・ロールのグリーン・ホーネットを演じ、主演するだけでなく、脚本も担当する、全米№1コメディアンのセス・ローゲンが当初から熱望していたもので、チャウ・シンチーには、オリジナルのテレビ・シリーズでブルース・リーが演じた、グリーン・ホーネットの助手の日本人、カトーを演じ、出演してもらうだけでなく、一緒に脚本も書き、構想のアイディアを練ってほしいと願っていました。しかし、今回のチャウ・シンチーの参加決定は、そんなセス・ローゲンのプロポーズをさらに上回るもので、チャウ・シンチーは、なんと監督として、もしかするとブロックバスターの超大作ハリウッド・アクション映画になるかもしれない「グリーン・ホーネット」の全体を取り仕切ることになります!!、アジアを代表する才能のチャウ・シンチーにとっては、まさに最高の形でのハリウッド・デビューが飾れることとなり、セス・ローゲンが呼びかけていた“チャウ・シンチーをハリウッドにッ!!”という待望論を支持してきた多くの映画ファンの夢を、ソニー・ピクチャーズが完璧に汲み取ってくれたことになります。この決定を発表したソニー・ピクチャーズの重役、マット・トルマッチ氏は、近年、アジアを舞台に、主に同社の傘下で、「カンフー・ハッスル」や、「ミラクル7号」(2008年)などを成功させてきたチャウ・シンチーは、我々のファミリーの重要な一員だと、過去のチャウ・シンチーの実績を称賛し、「グリーン・ホーネット」の企画で思いがけず、チャウ・シンチーをハリウッドに招聘できたことは幸いだと述べています。ついにハリウッドの檜舞台に立つことになったチャウ・シンチー自身は、「子どもの時から観てきて、大ファンだった『グリーン・ホーネット』で、偉大な先輩、ブルース・リーの役を引き継ぐことは、恐れ多いながらもワクワクするチャレンジ」と謙虚に抱負を述べており、「かねてから夢だったハリウッド映画への本格進出が現実に叶えられたことが素直にうれしい」と語っています。セス・ローゲンは、この夏、「スパイダーマン」シリーズのジェームズ・フランコとコンビを組んだ、ソニー・ピクチャーズのアクション・コメディ映画「パイナップル・エクスプレス」で、ベン・スティラー、ロバート・ダウニー・Jr、ジャック・ブラック、トム・クルーズの4大スターをそろえた、ドリームワークスの戦争コメディ大作「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(11月22日日本公開)を相手に、真の№1コメディアンとして、互角の興行バトルを健闘したことが高く評価されており、ソニー・ピクチャーズは、そのような実績から、シリーズ化を目指している「グリーン・ホーネット」について、セス・ローゲンの要求の意見をすべて聞き入れたのかなぁ?と想像しますが、このチャウ・シンチー大抜擢が、大きな成功につながる英断になることを強く応援します。チャウ・シンチーは現在、やはり、ソニー・ピクチャーズの製作で、「カンフー・ハッスル2」を監督・主演しており、そちらも2010年に日米で公開が予定されています。チャウ・シンチーのSFXを駆使したマーシャル・アーツのマンガ的演出と、セス・ローゲンのギャグの合体の観どころだけでなく、ふたり共に暖かみのあるキャラクターなので、心を打つ感動の要素も新生の「グリーン・ホーネット」には含まれそうですね。本当に待ち遠しい映画です!!
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ガイ・リッチー監督のアクション映画「シャーロック・ホームズ」で、助手のワトソンを演じるのはジュード・ロウ!!
ラッセル・クロウがワトソン?!なんて、ゴシップ・メディアが好き勝手なデマを飛ばしていた(ココ)、ガイ・リッチー監督による、ロバート・ダウニー・Jr主演の、ワーナー・ブラザース製作のアクション映画「シャーロック・ホームズ」で、名探偵の有能な助手にして親友、また、ホームズの活躍を記録して本にしている語り手の作家、ドクター・ワトソン役を演じるのは、「こわれゆく世界の中で」(2006年)がよかったジュード・ロウに落ち着きそうです。ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウという組み合わせは、バランスの取れたキャスティングで順当とは思いますが、その分、意表を突いた目新しさはあまり感じられませんね。しかし、この2人がホームズとワトソンのコンビというのは、少しカッコよすぎなのでは?!、このアクション映画になる予定の「シャーロック・ホームズ」は、「ハリー・ポッター」シリーズなどの映画プロデューサー、ライオネル・ウィグラム原案のコミックが元になる作品ですが、肝心の原作コミックが、まだ出版されておらず未発表なので、詳細な内容はわかってはいません。撮影は来月10月から始まる予定と、あまり日がないのですが、他に知らされているキャストは、ガイ・リッチー映画の常連俳優、マーク・ストロングが悪役で出るというだけです。が、それも、準主役のワトソンがジュード・ロウにようやく決まったことで、今後、他のキャストも順次発表され、映画の概要もわかってくるのではないでしょうか。公開は2010年の予定です。なお、コナン・ドイル原作の「シャーロック・ホームズ」は、ソニー・ピクチャーズも対抗して映画化しますが、こちらはホームズを、「ボラット」(2006年)のサシャ・バロン・コーエンが演じ、作家のワトソンを、「主人公は僕だった」(2006年)で本を書くのではなく、本に書かれて“語られる”逆の立場を演じていたウィル・フェレルが扮する、お馬鹿コメディになる予定です(ココ)。仕掛け人は、この2人を共演させた「タラデガ・ナイト オーバルの狼」(2006年)を、すでに大ヒットさせた実績のあるコメディ映画の天才プロデューサー、ジャド・アパトーです。ガイ・リッチー版の「シャーロック・ホームズ」と公開時期が重なるか?は未定ですが、アクション映画の「シャーロック・ホームズ」と、コメディ映画の「シャーロック・ホームズ」のどちらをご覧になりたいでしょう?!、て言うか、ホームズ・ファンからしたら、普通にミステリー映画の「シャーロック・ホームズ」を観せろよッ!!ですよね?、そんなシャーロック・ホームズのファンや、推理ものが好きな方は、どっちのホームズもアタマを使いそうになく、これでは“名探偵”とは呼び難い、これらの映画ニュースにはシラケていると思います…。
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