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世界の国々が死刑を廃止した近未来、刑務所から溢れそうな囚人らの収容費用に困った各国は、協議の末、死刑囚や重犯罪者らを孤島に放置して、勝手にサバイバルさせる実験プランを採用した!!、領土内の無人島を実験場として提供したロシアは、早速、テメェーらにタダ飯食わすカネはねえよ!!と、自分たちの国から、犯罪者を島に厄介払いすることに…。そして、看守のいない孤島の刑務所でくり広げられるのは、囚人同士のバトルロワイヤル!!、島の掟は唯一、殺られる前に殺れだッ!!…というのが、先週末からロシアで公開になった本作「ニューランド」(Novaya Zemlya)のあらすじなんですが、上 ↑ の予告編を観た感じでは、B級スプラッター的にバンバン殺しあう流血の展開というよりは、主人公と思われる囚人の孤島でのサバイバルと脱出に、むしろ焦点が置かれてる感じですね。島全体が刑務所というアイディアと、そこからの脱出は、スティーヴ・マックィーンの名作「パピヨン」(1973年)や、ジョン・カーペンター監督のカルト映画「ニューヨーク1997」(1981年)などでも採用されていますし、孤島で文明と秩序を失った人間が本能のままに覇権を争ったりというのは、映画になってもいるウィリアム・ゴールディングの小説「蝿の王」が下敷きにならざるを得ないのは言うまでもないと思います。そういった題材とテーマを、トルストイを映画化した「コーカサスの虜」(1996年)と、浅野忠信主演の「モンゴル」(2007年)の両作品で、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた脚本家アリフ・アリエブが、どのように描いているか?!は興味深いところです。監督は新人のアレクサンドル・メルニックです。日本ではあわよくばDVDスルーかな?!という映画ですが、いずれ観られる機会もあるかもしれないので、ちょっと紹介しておきました。下 ↓ の動画は、本作を紹介しているロシアのニュース映像で、メイキングの様子も見られるので、興味のある方はご覧下さい。