女子高生探偵ヴェロニカ・マーズとは、もちろん、女優のクリステン・ベルのこと。その彼女が手塚治虫先生の代表作…と言うよりは、日本のアニメの代表作「鉄腕アトム」のハリウッド版CGアニメ「アストロボーイ」で、主役級の声優をつとめることが発表されました。同アニメはハリウッド版と言いつつも、これまでも伝えているように、製作は香港のイマジ・アニメーション・スタジオ。いつも中途半端な発表のイマジは、クリステン・ベルの役どころについては明らかにしておらず、あらすじも未発表なことから、どのような役か?!は、ちょっと察しがつきません。「アストロボーイ」の声優としては、すでに主人公のアトムを演じるフレディ・ハイモア(「奇跡のシンフォニー」2007年)や、アトムの生みの親となる天馬博士にニコラス・ケイジなどの他、スカーレット・ヨハンソンもキャストに加わっており、てっきり、女性キャラのメインはスカーレット・ヨハンソン?と思っていたのですが、主演級はクリステン・ベルと追加されたと云うことは、もしかして、スカーレット・ヨハンソンは悪役でしょうか?!、なお、「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」で知られるイマジは、タツノコプロの「ガッチャマン」もハリウッド版CGアニメとして製作中で、ココに「ガッチャマン」のコンセプト・アートがあります。「アストロボーイ」の公開は今のところ、2009年中としか発表されていません。ところで、日本ではようやく、DVDのリリースや放送がスタートした、クリステン・ベルの代表作のドラマ「ヴェロニカ・マーズ」は、アメリカでは2004年から2007年まで3シーズン続き、ヴェロニカが女子大生探偵になって、すでに終了しているシリーズですが、原作者のロブ・トーマスは、その後のヴェロニカの姿として、彼女がFBIの捜査員となり、本格的に事件に挑む“映画”としての復活を、ドラマのプロデューサー、ジョエル・シルバーに打診しています。先々週、この件で、クリステン・ベルとも打ち合わせたロブ・トーマスは、メディアの質問に答え、ジョエル・シルバーが忙しすぎて、すぐには映画にできそうにないと答えていますが、タイミングがよければ、日本で「ヴェロニカ・マーズ」が最終回を迎える頃には、FBIのバッジを持ったヴェロニカがスクリーンに登場するかもしれませんね!!、そんな、名前は少しバットマンのクリスチャン・ベールと似ているクリステン・ベルが、もしも、「ダークナイト」(公開中)の続編「バットマン3」に、悪役のハーレクィンで出演したら、こんな感じ?!という絶妙なファン・アートが、ココにあるので興味のある方はご覧下さい。クリステン・ベルは「HEROES」にも出演中ですよ!!
日別アーカイブ: 8月 25, 2008
眠らずとも夢見ることはやめない街ニューヨークを描くオムニバス映画「ニューヨーク、アイ・ラブ・ユー」が予告編を初公開!!
http://services.brightcove.com/services/viewer/federated_f8/1214128517
総勢22人もの監督がパリをテーマにした短編を持ち寄ったオムニバス映画「パリ、ジュテーム」(2006年/映画で紹介されてるのは18本)の好評を受け、同じプロデューサー・チームが、舞台をニューヨークに移し、眠らない街ニューヨークの覚めない夢をテーマにした第2弾のオムニバス映画「ニューヨーク、アイ・ラブ・ユー」が、9月4日から開催のカナダのトロント国際映画祭での初公開にそなえ、予告編をリリースしたので、ご覧下さい。本作には18人の監督が参加しており、中国から「北京の自転車」の王小帥(ワン・シャオシュアイ)監督、韓国から「親切なクムジャさん」(2005年)のパク・チャヌク監督、そして日本からは「Love Letter」(1995年)の岩井俊二監督といったアジア勢に加え、インドからはミーラー・ナーイル監督(「その名にちなんで」2006年)も参加など、ニューヨークらしい国際的な顔ぶれがそろったほか、女優のナタリー・ポートマン(↓監督中の様子)、スカーレット・ヨハンソンが本作で監督デビューしてるのも話題になっています。特にニューヨークと言えば、この人と言われる代名詞のはずのウディ・アレンが、1989年の同様にニューヨークをテーマにしたオムニバス映画「ニューヨーク・ストーリー」には参加しながら、本作には加わらなかったことで、ウディ・アレン映画のミューズとして知られるスカーレット・ヨハンソンはウディ・アレンのピンチヒッター監督として注目を集めています。出演者は、これはもう書ききれないのですが、シャイア・ラブーフ、ブレイク・ライヴリー(「旅するジーンズと19歳の旅立ち」)、レイチェル・ビルソン(「The O.C.」のサマー)といったフレッシュなスターから、オーランド・ブルーム、クリスティーナ・リッチといった中堅どころに、ケヴィン・ベーコン、ジョン・ハート、ジュリー・クリスティといったベテラン勢までと、多彩なスターが出そろっています。全体の上映時間は約110分で、一話あたり大体5分間の短編映画に仕上がっているようです。アメリカでの公開は、2009年2月中旬のたぶんバレンタイン・デーあたり。日本での公開がかなり楽しみな本作ですが、前作「パリ、ジュテーム」もそうだったように、DVDで好きな順番で観たり、毎日少しずつ観て楽しむとかの方がおもしろいかもしれません。ところで、次はどこの街に行く予定?!
8月22日~8月24日の全米映画ボックスオフィスBEST10!!
*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル成績 の順です。
第1位 第2位
第3位
第4位
第5位
第1位「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(11月15日公開)
$16,100,000-(3,352館)-$65,668,000
第2位「ハウス・バニー」
$15,100,000-(2,714館)-$15,100,000
第3位「デス・レース」
$12,293,000-(2,532館)-$12,293,000
第4位「ダークナイト」(公開中)
$10,305,000-(3,163館)-$489,179,000
第5位「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」(公開中)
$5,660,000-(3,452館)-$24,998,000
第6位 第7位
第8位
第9位
第10位
第6位「パイナップル・エクスプレス」
$5,600,000-(2,620館)-$73,928,000
第7位「ミラーズ」
$4,875,000-(2,664館)-$20,075,000
第8位「ザ・ロングショット」
$4,304,000-(2,089館)-$4,304,000
第9位「マンマ・ミーア」(2009年公開)
$4,303,000-(2,326館)-$124,458,000
第10位「ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝」(公開中)
$4,069,000-(2,422館)-$93,812,000
★ベン・スティラー、ロバート・ダウニー・Jr、ジャック・ブラックの主演トリオに加え、トム・クルーズが醜悪な映画会社の重役という本業?の役で出演している、映画ネタのパロディ満載の戦争コメディ「トロピック・サンダー」が先週の初公開に続き、2週連続で首位をキープ。とは言っても、第2位の初公開のコメディ映画「ハウス・バニー」との差は100万ドルだけ。先週よりも33館増やした公開館数の差で優位に立ったというだけで、1館あたりの売上げでは、「ハウス・バニー」の5,563ドルに対し、4,803ドルの「トロピック・サンダー」は負けていて、本当は第3位に下落してしまう。「ハウス・バニー」の製作費は2,500万ドルで、第5位のコメディ・アクション映画「パイナップル・エクスプレス」の製作費も2,700万ドルと、安く作って大きく儲けたいコメディ映画の定石に乗っ取り、それぞれ黒字を確実にしているが、製作費に9,200万ドルも費やしている「トロピック・サンダー」は、ある意味、映画のジャンルづけが半端で、期待ほどのヒットどころか、赤字になりそう…。ベン・スティラー監督の映画は、ジム・キャリーの「ケーブル・ガイ」(1996年)などもそうだが、ジャンルを跨いだ、ひねった内容になりがちの傾向があり、作品自体は高く評価されるものの、一般には浸透しにくく、ヒットはしづらい。「トロピック・サンダー」も、そういった前例から解放されていないのかもしれません。つけ加えておくと、第2位と第5位の上手にできたコメディ映画は、どちらもソニー・ピクチャーズの作品。相変わらず、マーケティングがいいですね。
★第2位の初公開コメディ「ハウス・バニー」は、「絶叫計画」シリーズのコメディ女優アンナ・ファリス(写真左)が主演のちょっとお色気の女の子ムービー。アンナ・ファリスが演じてるのは、「プレイボーイ」の元バニーガール、シェリー。27歳のババアはお払い箱と、バニーガールをクビになったシェリーは転職先を探すものの、人生経験がバニーガールしかない彼女に勤まる仕事が世間にあるはずもなく、たどり着いた職が、なぜか?!大学の女子寮の寮母さん。そこでシェリーが、勉強はできるけれどもイケテない女子大生たちを、バニーガールのスキルで、オシャレでゴージャスな女の子たちに大変身させ、彼女らに青春を取り戻させ、自分も生れ変っていく…という内容。最新ファッションのおしゃれテクに恋愛のストーリーという「セックス・アンド・ザ・シティ」のヒットの方程式を、年齢をグンと引き下げて適用し、女性の観客を取り込むと同時に、青春のバイブル化してるコメディ映画「スーパーバッド」のヒロイン、エマ・ストーン(写真右)や、ローズ・マッゴーワンからロバート・ロドリゲス監督を奪いかけた?カット・デニングスといった人気の若手女優らで、野朗どもをたからせるという、2段がまえの集客戦略が成功した形となっている。また、トム・ハンクスの息子、コリン・ハンクスと、デミ・ムーアとブルース・ウィリスの間の娘、ルーマー・ウィリスという、どちらもダメな七光りの2世俳優が出てるのも話題の要素。有名な親が絡まないと、なかなか仕事がないルーマー・ウィリスは、ママのデミ・ムーアがライバル心を抱いていそうなロック歌手のマドンナが映画監督に転身で成功(ココに予告編)しつつあるのに対抗するためか?、準備中の映画監督デビュー作にも出演予定で、母娘で映画を作るかもしれない。ちなみに言うまでもなく、ルーマー・ウィリスの現在のパパは、「べガスの恋に勝つルール」が日本公開中のおばさんキラー、アシュトン・カッチャー。義理の父娘の年齢差は10歳しかない。
★首位が予想されていたポール・W・S・アンダーソン監督(「バイオハザード」)の1975年のB級カルト映画「デスレース2000」のリメイク「デスレース」が第3位と一見、奮わぬようだが、ジェイソン・ステイサム主演作としては、ま、こんなもんだよねという感じの順当なスタート。ハリウッドのアクション映画としては安上がりな4,500万ドルしか製作費を使っていないことや、ポール・W・S・アンダーソン監督の作品はDVD市場向きで、興行後にこそ本領を発揮する傾向を踏まえると、そんなに悪くない。
★バットマン最新作「ダークナイト」は初公開時の猛烈なダッシュから、アメリカの興行アナリストらがはじき出した最終予想の金額、4億8千万ドルを超えて、なおまだ第4位。日本のメディアで、本作の日米でのヒットの度合いの差について、とかくヒース・レジャーの死のインパクトの大きさの違いを引き合いに出した解説記事を見かけるが、それよりもアメリカのワーナー・ブラザースが本作で行なった、質・量ともにケタ違いの、歴史に残るような素晴らしかった宣伝について、まずは指摘し、賞賛するべきでは?!、素人が臆測で口にするようなことを、原稿料をもらって書くのがプロのアナリスト?!、宣伝を語らずして、興行の評価はできないはずですよ。そんな記事を読まされるマジメな映画ファンはかわいそう…。
★キーファー・サザーランドのホラー映画「ミラーズ」が、先週初公開の第4位から、56.3%ダウンと半分以下の集客率で一気に第7位にランクダウン。ホラー映画のファンだけが観て、それで、ハイ、終わりという感じですね。
★第8位に、ラッパーのアイスキューブが主演の感動のスポーツ映画「ザ・ロングショット」が初登場!!、かつては高校のアメフトの元スター選手だったのに、ケガでプロになれなかったせいで、落ち込んだ人生を送っているアイスキューブが、友だちができない問題を抱えた小学生の姪の手助けを頼まれ、ナンと彼女を自分がコーチする子どもアメフト・チームのクォーターバックにしてしまうというお話。スポーツを通して、お互いが心を開いていくという、ハートウォーミングなテーマですね。ポップ・ワーナー・フットボール・トーナメントという、5歳から16歳の子どもたちが活躍する大会の56年間の歴史で、ただ1人、女の子なのにチアリーダーではなく、選手としてフィールドに立ったジャスミン・プラマーの実話を元にした映画です。
★第8位とたった1000ドルの違いで第9位になったミュージカル映画「マンマ・ミーア」は、一部の映画館でカラオケ・バージョンにフィルムを差し替え、延命を図った策が効を奏したのか?!(ココ)、ついに「ヘアスプレー」(2007年)の記録1億1,887万ドルを抜いて、ミュージカル映画史上第3位の大ヒット作に躍進。これまでにも指摘していることですが、本作は歴史的大ヒットの「バットマン/ダークナイト」と同じ7月18日公開だった作品。にも関わらず、「ダークナイト」の猛威をまるで寄せつけず、ここまで来れたのは、元の大ヒット・ミュージカルの下地があるとは言え、この映画が本当に観客に愛されているから。日本でも大ヒットしてほしいですね。
★第10位の「ハムナプトラ3」が1億ドルに届かない失敗作として、コケた結果で終わりそう。本作は製作費に1億4,500万ドルを費やしているので、国内だけでは当然、赤字。世界中の売上げをかき集めて、何とか帳尻合わせできるかな?!という程度ですね。北京オリンピックに便乗?!して、舞台を中国に変えてみたはずが、その北京オリンピックのテレビ放送にやられちゃったという感じでしょうか。
★そんな訳で、この週末は、全米映画興行全体をひっくるめて、先週から約21%も収入が落ち込んだ、極めて低調な客足だったことから、映画館に足を運ぶよりも、家でオリンピック観戦という人が多かったようですね。ま、4年に一度のスポーツの祭典ですし、仕方ありません。
★それでは、第2位の「ハウス・バニー」と、第8位の「ザ・ロングショット」の予告編を2本立てでご覧下さい。
「ハウス・バニー」 予告編
http://www.movieweb.com/v/V08DbjklouBJUW
「ザ・ロングショット」 予告編
http://www.movieweb.com/v/V08EadfstwxLRY