5月にココで、カンヌ映画祭に参加した、カプコンの辻本春弘社長が、経済ニュースのブルームバーグに、「ハリウッドのメジャー・スタジオとの間で、ゲームの大作映画化の企画がある」と明かしたことを伝えましたが、ワーナー・ブラザースが、カプコンの大ヒット・ゲーム「LOST PLANET / ロストプラネット」を映画化すると発表し、どうやら、辻本社長が言っていたのは、この件だったようです。「ロストプラネット」は、日本では2006年末から、アメリカでは2007年1月から、それぞれ発売され、大ヒットになっているシューティング・ゲームです。物語は、極寒の星に入植しようとする人間と、原住生物エイクリッドとの闘いを描くもので、未知のエネルギー資源の奪い合いがテーマになっています。ワーナー・ブラザースは現在のところ、脚本を、「X-メン」シリーズの「1」と「2」や、「ハムナプトラ」シリーズのスピンオフ「スコーピオン・キング」(2002年)などを執筆したデヴィッド・ヘイターが担当するというだけで、具体的な製作の予定などについては発表していません。「ロストプラネット」は、ゲームの主人公のキャラクターに韓国のスター、イ・ビョンホンがモデルとして起用されていますが、そのイ・ビョンホンは現在、ハリウッド進出に成功し、パラマウント映画の2009年夏のアクション超大作「G.I. ジョー/ライズ・オブ・コブラ」に、人気のニンジャ・キャラクター、ストームシャドウという重要な役で出演しているので、もしかすると、ゲーム同様に、イ・ビョンホンが、このハリウッド映画版「ロストプラネット」でも主演するという可能性があるかもしれません。ちなみに脚本のデヴィッド・ヘイターは俳優としても活躍しており、コナミの人気ゲーム「メタルギアソリッド」の主人公ソリッド・スネークの声優をつとめていることで有名です。また、カート・ウィマー監督による「メタルギアソリッド」の映画化の脚本も書いています。なので、デヴィッド・ヘイターは、ひとりでカプコンとコナミを股にかけている訳ですが、2009年に公開される予定の「メタルギアソリッド」のデキを観れば、自ずと「ロストプラネット」の完成度も想像できるかもしれません。しかし、カプコンは20世紀フォックスにより映画化の「ストリートファイター/春麗の伝説」(2009年2月アメリカ公開)が、ギークなマインドに欠けると早くも失敗視され始めているので、相手がハリウッド・メジャーとは言え、安心せず、しっかりと「ロストプラネット」の進展を監視した方がいいでしょう。
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