先週末9日にアメリカで公開された「スピードレーサー」(日本7月5日公開)が、ココの予測通りに週末の興行レースで残念な2位の結果に終わり、「アイアンマン」(日本9月公開)が連続で1位を守りました。1位の「アイアンマン」はオープニング成績の1億ドルが驚異的だったため、今週末、売上げを約50%も落としながら、それでもまだ5000万ドルの好成績の数字となっています。「スピードレーサー」は全米3606館で公開されたトータルの成績が約2002万ドルという平凡なヒットで、本来、期待(ノルマ?)されていたオープニング成績3~4000万ドルの半分に何とか届いたという不振ぶりです。また、2000万ドルという僅差の売上げで3位につけた、以前、ココでバカバカしいポスターを紹介した、どうでもいいようなコメディ映画「ベガスの恋に勝つルール(What Happens in Vegas)」の3215館という、「スピードレーサー」とのスクリーン数の差を考慮すると、1館あたりで「スピードレーサー」は約5600ドルしか稼げなかったのに対し、「ベガスの恋に勝つルール(What Happens in Vegas)」は約6200ドル以上稼いでおり、観客の支持は2位よりも3位の方が高かったと、本当の順位は逆であることがわかります。この後、アメリカでは22日にいよいよ、史上空前の大ヒットが期待される「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(日本6月14日先行公開)や、ピクサー史上、最高のヒットになると予測されている「WALL-E/ウォーリー」(日本12月公開)、「スピードレーサー」を公開した当のワーナー・ブラザースの「バットマン:ダークナイト」(日本8月9日公開)など、強力なラインナップが控えているため、もはや、「スピードレーサー」が盛り返す機会は巡ってこないでしょう。「スピードレーサー」の失敗の原因としては、親たち大人の世代がオリジナルの「マッハGoGoGo」を知っていることに油断し、本来の観客層である子どもたちに、「マッハGoGoGo」の魅力を充分に伝えきれなかったことや、2時間15分という長すぎる上映時間が家族連れに敬遠されたなどと分析されています。今さら言っても仕方ないですが、せっかく、ディズニーが貸してくれるといった「ハイスクール・ミュージカル」のスター、ザック・エフロンを素直に主演に迎えておけば、ティーン層の観客を取り込め、ノルマの数字を達成できていたかもしれません。